商品やサービスを注文する際には発注書が必要になりますが、この発注書によってさまざまなトラブルが起こることがあります。
今回は、事前に想定されるトラブルを知っておくことで、いざという時にもスムーズに対応できるように、発注書に関するトラブルや未然に防ぐ方法についてご紹介していきます。
発注書とは
発注書とは、発注者が商品やサービスを注文する際に、注文をするという意思表示を行う目的で作成される書類になります。
注文を行ったことに対する意思表示だけではなく、注文の内容を明らかにするためにも使われています。
発注書の必要性
発注書は、法的には必ずしも売買契約の中で取り交わさなければならない書類ではありません。
つまり、発注書は特に作成しなくても電話やメールなどでも注文することは可能です。
だからといって、発注書は不要かと言えばそうではありません。
発注書には必要性があるからこそ、企業間で利用されているのです。
メールや電話など口約束だけで注文をしてしまうと後になってから、受注側に注文を聞いていないと言われるなど、認識の相違などが見られることがあります。
発注書を発行すると、注文した商品名やサービス、数量、金額、納期、支払い条件などを記載することで明確な発注内容が記録として残ることとなり、発注内容の証拠となります。
証拠が残ることで後から発注ミスなどを防ぐことができるのです。
発注書に関する記事はこちら
発注時に起きやすいトラブル
ではここで、発注の際に起こりやすいトラブルについて紹介していきましょう。
発注書を作成しなかった場合
まず、発注書を作成しなかった場合、どのようなトラブルが起こるか具体的に解説していきます。
金額の合意が取れていなかった
発注の品名や数量の注文を口頭で受けたものの、そのまま発注すれば商品の注文はできるのですが、金額について確認をしていない状態だと金額の合意が取れていない状態である為、受注者が後になってから金額が思ったより高かったと後でトラブルになることもあります。
支払いを拒否される
発注書が作成されていない状態で、ただ口約束だけで取引をしていると、発注者が記憶していなかった場合に「そんな商品を発注していない」と発注していたことを忘れ、支払いに応じてくれないケースもあります。
発注者も口約束で注文後に不要になった際、キャンセルしたつもりでもできていない場合などもあります。
発注書のやりとりで起こるトラブル
次に、発注書を作成しているものの、そのやりとりにおいて起こり得るトラブルについても解説していきましょう。
どういったトラブルがあるのでしょうか。
商品や数量の入力ミス
発注書の内容が、そもそも発注者側が商品名や数量を誤ってデータ入力・作成してしまい、商品を大量に発注してしまうなどといった発注ミスが起こる可能性があります。
また、発注書を受け取った受注側が基幹システムを用いて受注データを打ち込む場合、誤った商品名で登録してしまうことや誤った数量を打ち込んでしまう入力ミスが生じる可能性もあるでしょう。
入力ミスがあることで、納期が間に合わないといったケースもあります。
受注側のミスは、会社の繁忙期などに発生することが多いので注意しなければなりません。
発注書の未達・誤送付
発注書をメールやFAXなどで送付している場合、発注者のなんらかのミスで発注書が受注側に届いていないといったことがよくあります。
受発注が多い繁忙期や決算期などは従業員一人ひとりの業務にかかってくる負担が大きいために、ミスも生じやすくなるのです。
発注書が届かなければ、発注者が注文したはずの商品・サービスが届かないといったことが生じます。
発注トラブルを未然に防ぐには
ではこれらの発注トラブルを防ぐにはどのようにしたら良いのでしょうか。
トラブルやミスは、いずれも未然に防ぐ方法があります。
電子化した発注書を使用する
発注書を作成する場合、近年日本の多くの企業からも注目されている電子化した発注書を活用するのもおすすめの方法です。
発注書を電子化することによって、印刷する手間やFAXや郵送の準備といった無駄が省けますし、発注書の原本のファイリングなどの必要もありません。
MERIT01
検索・作成が簡単
忙しい繁忙期でも電子データとなった発注書のほうがより簡単に時短で作成することができますし、過去の電子データの検索もかなり楽になるので大変おすすめです。
事前にフォーマットを決めておけば、より簡単に作成できます。
MERIT02
ファイリングの必要が無い
電子化するということは、発注書をいわゆるデータ化してデータとして管理することになりますので、ファイリングの必要がないのです。 ファイリングしていると過去のデータを探し出すにもかなりの手間や時間がかかることでしょう。
MERIT03
メールやチャットで送付できる
電子化された発注書はFAXや郵送の必要がなく、メールやチャットなどを活用して送ることが可能です。
メールであれば送付状況を後から確認もできるので、発注し忘れなどを防ぐことができます。
ワードやエクセルを用いて作成するのもおすすめですし、電子化ツールなどを企業で導入するとセキュリティが強化されるので、大変おすすめです。
受発注システムを利用する
受発注業務をより効率的に行うシステムに、受発注システムがあります。
受注と発注それぞれの機能が分かれており、受注・発注それぞれのメニューを開いてシステムに入力していきます。
近年は大企業だけでなく、多くの中小企業でも取り入れられており、受発注システムと会計システムを連動させることも可能で業務効率を格段に上げることが可能です。
発注書の送信も不要で、FAXなどで発注する必要もありませんし、FAXなどは送付漏れを防ぐためにわざわざ受注側へ電話で確認をしなければなりませんが、そういった手間が省ける上に発注ミスを防ぐことができます。
また、受発注システムにおいて注文請書の作成を先方へ依頼することで発注内容をそれぞれで確認することができ、商品名や数量などの誤りといったミスも防ぐことができます。
受発注システムでは、受発注のみならず、在庫データをリアルタイムで管理できることや納品書の作成まで可能になっているので、一元管理できるのが大きなメリットです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
発注書の重要性をおわかりいただけたましたか。
発注書は作成の義務はありませんが、トラブルを防ぐためにも必要です。
また、発注書を作成しない場合はもちろんですが、発注書を作成する場合でも人的なミスが生じることがありますので、受発注システムを導入するなど工夫が必要です。
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