グリーンファイルとは?主要書類について詳しく解説

グリーンファイルとは?主要書類について詳しく解説

建築現場に欠かせない安全書類の一つに『グリーンファイル』があります。
グリーンファイルは、工事に関する重要事項が書かれており、この書類を通して適切に工事が行われているかを判断します。
ここでは、グリーンファイルについて詳しく解説していきますので参考にしてください。

グリーンファイルとは

グリーンファイルとは、安全書類とも言われる工事現場の安全を守る大切な書類です。
工事体制を示すだけでなく工事内容や作業内容を確認するために作成されます。
グリーンファイルには、さまざまな書類があり、書類を作成することで工事をスムーズに進められるだけでなく作業員の安全を守ることができます。
主に施工管理者が作成し、建設現場ごとにグリーンファイルを用意しなければいけません。

グリーンファイルの主要書類

グリーンファイルには、数多くの書類の種類があります。
書類ごとに提出期限が定められているのも特徴です。
まずは、グリーンファイルの主要書類について解説します。

施工体制台帳関係

施工体制台帳関係には、施工体制台帳作成通知書や施工体制台帳のほか、下請負業者編成表などが含まれます。
ここからは、施工体制台帳関係に含まれる重要書類について確認していきましょう。

施工体制台帳作成通知書

施工体制台帳作成通知書は、元請が交付する書類です。
安全に工事を進めるだけでなく事業者全体で書類内容を把握するために工事作業員のみならず、すべての現場関係者が把握できるように書類を掲示しなければいけません。

施工体制台帳

施工体制台帳は、公共工事で欠かさず作成しなければならない書類です。
元請が施工体制を把握し、円滑に工事を進めるために書類を作成します。
民間工事の場合、4千万円以上の工事を行う際に作成が義務付けられています。

施工体制台帳とは?書き方や作成義務について解説

下請負業者編成表

下請負業者編成表は、工事に関わる会社を明確にするための書類です。
この書類は、一次下請負業者に当てはまる場合に作成します。
施工体系図の基本となり、工事の内容が詳しく記入されています。

施工体系図

施工体系図は、施工体制台帳と一緒に提出する書類です。
建設に関わる作業員だけでなく、すべての現場関係者の施工体制を明確にして把握するために書類を作成します。
主任技術者や専門技術者の配置を明確にすることも施工体系図を作成する目的です。
工事が完了してから10年間の保管義務があり、工事現場の見やすい場所に掲示することが必要です。

施工体系図とは?作成義務から記入例まで解説!

再下請負通知書

再下請負通知書は、下請契約に関する契約内容を詳細に記入した書類です。
前付、自社に関する事項、再下請負関係などの欄が設けられており、工事名称や工期、建設業の許可のほかにも雇用管理責任者や主任技術者など人員配置に関する記載欄もあります。
また、一号特定技能外国人の従事の状況を記入する欄も新たに設けられました。
平成31年より記入する内容が変わっているので注意しましょう。

再下請負通知書とは?書き方や提出が必要なタイミングを紹介

外国人建設就労者現場入場届

外国人建設就労者現場入場届は、技能実習を経た外国人を作業員として雇用する際に元請に提出する書類です。
たとえば、建設に関する技能を2年以上にわたり身につけた外国人や技能実習が終了した後に帰国したものの、再来日して建設業界で働くことになった外国人が当てはまります。
外国人建設就労者現場入場届は、あくまでも元技能実習生であり、今現在技能実習を受けている場合や永住権のある外国人を作業員として雇用した場合には提出する義務はありません。

作業員名簿

作業員名簿は、作業員の氏名や住所のほかにも経験年数や保険加入状況、資格・免許などを記入する書類です。
現場で工事にあたる作業員の氏名や書類を記入し、元請に提出します。
書類のフォーマットが用意されており、全建統一様式を基本に書類を作成します。
また、元請が指定したフォーマットを使用して書類を作成するケースも少なくありません。
作業員名簿を作成する時には、事前に書式を確認しておくと安心です。
また、作業員名簿は、作業員の身分証明書などのコピーを一緒に提出する必要があります。

労務安全書類関係

労務安全書類関係にあたる書類は、工事安全衛生計画書や新規入場時等教育実施報告、安全ミーティング報告書など、さまざまあります。
これらは、作業員が安全に重機や機械を使用するために作成する重要な書類です。

工事安全衛生計画書

工事安全衛生計画書は、作業員が工事を安全に行うために作成する書類です。
建築現場において欠かせない書類となっており、書類を作成することで作業員の作業に関する意識を高めることができます。
全建統一式様式第6号を使用し書類を作成した場合、事業所の名称や所長名のほか、会社名や現場責任者の名前を記入します。
また、工事安全衛生方針や工事安全衛生目標なども記入しなければいけません。
さらに、リスクの見積もりを数値で記入し、予想される危険について把握していきます。

新規入場時等教育実施報告

新規入場時等教育実施報告は、作業員が安全教育を受けたことを報告する書類です。
教育の種類や実施日時のほか、実施場所や教育方法や教育内容などを記入します。
建築現場は、危険が伴うこともあるため、常に作業員の安全意識を高めなければいけません。
実際に現場に入る前に安全教育を受けることでリスクを避け作業を進めることができます。
新規入場時等教育実施報告は、作業員の安全意識が高いことを証明する重要な書類となっています。

安全ミーティング報告書

安全ミーティング報告書は、一次請負会社や施工会社名のほか、作業予定を記入します。
また、作業に必要な資格やリスクアセスメントを記入しなければいけません。
作業現場での危険リスクを予測し、万が一の危険に対して対処法を記入していきます。
さらに、危険の大きさを数値で示すことも求められます。
作業員が安全ミーティングを行ったことを報告する書類となっており、もしもの危険を対策するために詳細に記入する必要があります。

安全ミーティング報告書とは?各項目の記入方法を細かく解説

持込機械等(移動式クレーン・車両系建設機械 等)使用届

持込機械等(移動式クレーン・車両系建設機械 等)使用届は、移動用クレーンや車両系建設機械などを使用し管理するための書類です。
この書類を作成し提出することで重機を建設現場に持ち込むことができます。
書類を作成するほかにも車検証や任意保険証、検査票などのコピーも必要です。
使用する書類は、全建統一式第3号または全建統一様式第9号を使用します。
事業所の名称や所長名、機械や使用場所など、さまざまな記入欄が設けられています。
安全に重機を使用するために重機の詳細をしっかりと把握することが大切です。

持込機械等(電気工具・電気溶接機 等)使用届

持込機械等(電気工具・電気溶接機 等)使用届は、電気工具や電気溶接機など現場で使用する機械の安全性を証明する書類となっており、元請に提出します。
たとえば、インパクトドライバーなど電動工具を現場で使用する場合、作業員を守るためにも安全であることを証明しなければいけません。
持込機械等(電気工具・電気溶接機 等)使用届は、全建統一参考様式第6号を使用し書類を作成し、機械名や規格・性能のほか、管理番号や持込年月日などを記入します。
また、このほかにも点検者や取扱者を記入する項目も設けられています。
持込機械等(電気工具・電気溶接機 等)使用届を提出した後に持込機械届受理証のシールが発行されるので、安全確認のために機械の見やすいところに貼っておくと良いでしょう。

グリーンサイトとは

細かい記入が求められるグリーンファイルは、グリーンサイトを利用すると手間を省いて作成することができます。
グリーンサイトは、クラウド上で書類を作成できるだけでなく、提出までスピーディーに完了させることが可能です。
見落としがちな記入ミスや記入漏れを防げるほか、名簿を使うことなく作業員の入場管理も行えます。
手間や時間をかけることなくグリーンファイルを作成し提出まで済ませたいという方に最適なサービスと言えるでしょう。

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まとめ

グリーンファイルには、数多くの書類があります。
そのどれもが重要なものなので、記入法をしっかりと確認しミスがないように書類を作成しましょう。
書き方がわからないという方や手間や時間をかけずにグリーンファイルを作成し提出したい方は、グリーンサイトを利用することもおすすめの方法です。

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