有給休暇管理表とは?記載項目や保存期間・罰則について解説

有給休暇管理表とは?記載項目や保存期間・罰則について解説

有給休暇管理表を作成して管理していますか。
労働基準法により作成義務がある有給休暇管理表とはどのようなものなのか、記載項目や保存期間・罰則をはじめ、作成方法や作成のポイントについて解説していきます。

有給休暇管理表とは

有給休暇管理表とは、年次有給休暇が10日以上発生した労働者について、実際に有給休暇を取得した労働者ごとに年次有給休暇取得の基準日日数時季を管理するために作成される書類のことです。

労働基準法により作成義務がある

有給休暇管理表は、労働基準法により、雇用者に作成が義務付けられているため、必ず作成して管理しなくてはなりません。
有給休暇管理表の作成義務は、2019年の労働基準法の改正で設けられたものです。

有給休暇が未消化の労働者が多く、働き方改革の観点から有給休暇取得の促進を、雇用主を通じて求める目的があります。
有給休暇管理表の作成が義務化された前提として、年5日の年次有給休暇の確実な取得を雇用主に求めています。

対象となる労働者

有給休暇管理表の作成対象となる労働者は、年次有給休暇が10日以上発生し、実際に有給休暇を取得した労働者です。
1年あたりの有給休暇日数が10日以上になるのは、以下のような労働者も対象となり、正社員に限りません。

雇用された日から6ヶ月以上経過し、かつ全労働日の8割以上出勤した新入社員をはじめ、条件を満たしたパートやアルバイトなどの短時間労働者も含まれます。

保存期間

有給休暇管理表は作成するだけでなく、保存も義務付けられています。
制度が導入された時点での保存期間は、有給休暇の取得義務が発生する期間、および期間終了後の3年間です。

ただし、2020年4月1日の改正民法施行に伴い、消滅時効期間が延長されました。
これにより、有給休暇管理簿の保存期間も5年間に変更されることとなりました。

経過措置として3年間となっていますが、経過措置の適用期間終了後は5年間となります。

作成しなかったら罰則はある?

有給休暇管理表を作成しなくても、現在のところ罰則はありません。
もっとも、有給休暇管理表の作成が義務化されたのは、雇用主に対して雇用する労働者に年5日の年次有給休暇の確実な取得をさせることの促進を目的にしています。

そのため、雇用主が労働者に対して5日以上の年次有給休暇取得義務を履行しない場合には罰せられます。
罰則は未達成の労働者1人あたり、30万円以下の罰金です。

有給休暇管理表の作成方法

有給休暇管理表の作成方法は、記載が求められる項目を網羅していれば、どのような方法で作成しても問題はありません。
作成方法としては手書き、エクセル、勤怠管理システムを利用などが考えられます。

以下で作成方法とメリット、デメリットを見ていきましょう。

手書きで記入する

手書きの表を作成することや市販の名簿などを購入し、従業員の氏名と必要項目を手書きで記入していく方法です。

メリット

メリットはコストを安く抑えられることです。

デメリット

デメリットは手間と時間がかかり、記入ミスや漏れなどが起こりやすく、正確性に欠けることです。
従業員の数が多くなるほど手間がかかり、管理表を管理する人の負担が増します。

エクセルを利用する

エクセルで有給休暇管理表を作って、入力していく方法になります。

メリット

メリットは手書きに比べてスピーディーに作業できること、集計などの計算を自動的にできること、検索などがしやすいことです。

デメリット

デメリットは有給休暇を取得した旨の連絡を受けて、いちいち入力しなくてはならず、各担当部署や個別の労働者との連携漏れが起きることや記入漏れや記入ミスなどが起きやすく、正確性に問題が生じる点です。

勤怠管理システムを利用する

勤怠管理システムを利用することで、管理がスムーズになります。
勤怠管理システムの中には蓄積された勤怠管理データから、有給休暇管理表を自動的に作成できるものもあります。

または、勤怠管理データを別のシステムや管理表などに連携することで、スピーディーかつ正確に反映させることが可能です。

メリット

有給休暇管理表を作成、管理する手間や時間を軽減でき、入力ミスや漏れを防いで正確性を高められるのがメリットです。

デメリット

デメリットは勤怠管理システムの導入コストがかかり、各スタッフが使い慣れるまでに時間がかかることや研修などが必要になることです。

有給休暇管理表の記載項目

有給休暇管理表の記載項目として、対象となる労働者ごとに基準日日数取得時季は必須となります。

基準日

基準日とは、各労働者が有給休暇を付与した日付のことです。
雇用主は、基準日をスタート時点として1年以内に5日の有給休暇を労働者に取得させなくてはなりません。
そのため、基準日がいつかは重要です。

日数

日数とは、基準日からの1年間に労働者が実際に取得した有給休暇の日数のことです。
1日は1、半休の場合は0.5でカウントします。

取得時季

取得時季とは、いつ取得したかです。
実際に年次有給休暇を取得した年月日を記入します。
全休と半休が対象で、時間単位取得は対象になりません。

有給休暇管理表の作成のポイント

有給休暇管理表の作成のポイントはいかに管理の事務負担を軽減し、正確に管理できるかです。
ただ作成するだけでなく、見やすい表で有給休暇管理を行うことで、労働者に実際に有給休暇の取得を促していかなくてはなりません。

基準日をまとめる

有給休暇管理表の作成のポイントとして、行いたいのが基準日をまとめることです。
この点、法律のルールに従い、新入社員や中途入社社員は入社後6ヶ月経過した時、既存の社員は事業年度のはじめなどと、社内で複数の基準日が設けられることが少なくありません。

特に随時採用の中途入社の社員が多いと、バラバラになります。
そのため、企業の中には6ヶ月の経過を待たず、新入社員は入社時から一律10日を付与することや中途社員については入社時に次年度までの期間に応じた年休を付与し、事業年度のはじめに2年目として11日与えるといった運用をすることも考えられます。

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まとめ

有給休暇管理表とは、労働者ごとの年次有給休暇取得の基準日、日数、時季を管理するための表です。
労働基準法により作成義務があり、対象となる労働者は年次有給休暇が10日以上発生した労働者を指します。
保存期間は、有給休暇の取得義務が発生する期間と期間終了後5年間です。

作成しなくても罰則はありませんが、そもそも5日以上の年次有給休暇取得させていないと罰則が科されます。
有給休暇管理表の作成方法として手書きで記入する、エクセルを利用する、勤怠管理システムを利用する方法があります。
それぞれ、メリット、デメリットがあるため、自社の従業員数や管理する人材の数、管理の業務効率やコストをはじめ、有給休暇取得義務を確実に履行する観点から、どの方法で管理するか検討しましょう。

有給休暇管理表の記載項目として、基準日、日数、取得時季は必須です。
有給休暇管理表の作成のポイントとして、基準日をまとめると管理しやすくなります。

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