見積書を出す時には、鑑と呼ばれる添付書類を付けます。
一般的な常識になっているため、何もないまま見積書だけを出してしまうと、失礼な印象を与えてしまいます。
経験がある方は鑑の内容もある程度把握していても、ほとんど書類を作ったことがない方は何を記載すれば良いのかわからないかもしれません。
こちらの記事では、見積書の鑑はどんなものか、書き方や作成する際のポイントについて詳しく解説します。
見積書とは
見積書は、まだ正式的な契約の前に、何に対してどの程度の費用がかかるのか詳しく記載した書類です。
企業によってはいくつかの取引先に依頼をしているケースも多く、よりメリットが高いところへお願いしたいと考えています。
内容に納得がいかない場合は契約に至らないケースも考えられますし、交渉を経て無事契約に至る場合もあります。
正式的な契約を行ううえで、大変重要な役割を果たしている書類です。
見積書の鑑とは
見積書の鑑とは、提出する書類の一枚目に添える文書になります。
詳しい内容の見積書だけ一枚を提出するのではなく、まず何を送付するのか簡単にわかるような宛先や標題、日付などを記載します。
わざわざ見積書の鑑を付けることで取引先を考えた親切なイメージも与えるため、必須です。
ビジネスマナーとしても鑑は付けるのが当たり前になっていますので、なければ常識のないイメージを与えてしまい、信頼にも関わってしまうかもしれません。
見積書の鑑は、要点のように見やすく何が書かれているのかおおまかにわかるため、その後に詳しい書類を読み進めていっても伝わりやすくなります。
内容もスムーズに伝えやすくなり、お互いの把握違いも防ぎやすくなります。
鑑は、鏡と書いても間違いではありません。
どちらも同じ意味です。
鑑を添付する目的
鑑をわざわざ添付するのは、取引先に丁寧な印象を与えることが目的です。
費用を支払って取引するのであれば、信頼できる企業を選びたいと思っています。
どんなに安い費用で仕上げてくれるとわかっても、雑な見積書をもらったら不安を感じます。
少し価格が高くても、信頼できて丁寧なところへ頼みたいと断られてしまうかもしれません。
わかりやすく必要な記載事項が書かれた鑑は、何が書かれているか理解しやすく安心します。
このまま取引を続けていっても、しっかりと相談ができる企業だと思ってもらえます。
見積書の鑑の書き方
見積書の鑑にも、必要な記載事項があります。
もし抜かして自己流で書いてしまったら、相手に大切な部分が伝わりません。
見積書を複数に依頼している場合、ほかと比べて常識のない書き方をしている印象を与えてしまいます。
自社を選んでもらうためにも、見やすく簡潔に伝わるような鑑の構成になっていなければなりません。
ここからは、取引先が見やすくわかりやすい見積書の鑑の書き方について解説します。
鑑の記載項目
鑑の記載項目にはいくつかあり、最低限入れておく必要があります。
しっかりとすべてが書かれているのか、いくつか抜けているかで、鑑のわかりやすさも変わってくるため注意が必要です。
ここからは、鑑の記載項目についてご紹介します。
日付
いつ発行した見積書かわかるように、日付は必ず書きます。
発行してもすぐに発送するわけではない場合も多いため、書く時には発送した日を書きましょう。
さらに、何かトラブルがあった時にすぐに書類を探せるように、管理番号も一緒に付けておくと便利です。
宛名
見積書の鑑には、取引先の企業名称や担当者の氏名も記載します。
たとえば、株式会社の場合は(株)とは書かずに正式名称で書くのが常識です。
担当者も苗字だけでなく、フルネームで記載しましょう。
タイトル
何の書類かわかるようにタイトルを書くと、取引先の企業にも伝わります。
具体的なタイトルを付けると、何の見積書かわかり好印象です。
前文
前文も必要で、見積書に限らずビジネスマナーとしても必須です。
いくつかのパターンを用意しておけば、同じ取引先に送る時にも言葉を換えて提出できます。
本文
見積書の内容について、簡潔にまとめて記載します。
備考
本文の文章に足りない部分がある場合やほかにも特記事項としてお知らせしておきたいことがあった場合に使います。
特に付け足しておきたい事項がなければ、無理に項目を作る必要はありません。
鑑の作成例
鑑の作成例としては、まず日付、正式名称の宛名を書きます。
その下にわかりやすいタイトル名を記載しましょう。
そして、前文に「平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます」や「ひとかたならぬご高配を頂戴し、恐縮に存じます」などと入れます。
「下記について見積書を送付いたしますのでご確認ください」と書き、最後は右下に以上とします。
鑑の作成時のポイント
見積書は頻繁に取引では使用しますので、作りやすいようにポイントを押さえておくと良いでしょう。
効率化を図れば、全体的な業務もスムーズにいきます。
ここからは、鑑の作成時のポイントについてご紹介します。
テンプレートを用意する
取引先がある程度決まっているのであれば、大まかなテンプレートがあると大変便利です。
見積書を作る度に、鑑の内容を考える手間を省けます。
頻繁に送る際、毎回同じだといかにも使い回しているようになってしまうので、若干内容を変えつつ活用できればさらに良いでしょう。
基本の形を作ってストックしておきましょう。
見積書発行システムを利用する
なんでも人が作業してしまうと、時間がかかってしまいます。
見積書の鑑は、専用のシステムでも簡単に作れます。
さらに、見積書発行だけでなく、一緒に納品書や請求書の管理も行えるシステムもあり効率的です。
企業のコアな業務に時間をかけるためにも、導入の検討してみても良いでしょう。
見積もりシステムに関する記事はこちら
見積書なら『建築業向け施工管理システム アイピア』
まとめ
見積書の鑑は添付するのが当たり前になっているため、書き方を把握しておくことが大切です。
しっかりと必要な項目の書かれている鑑は、何の見積書かわかりやすく企業として丁寧なイメージも与えます。
見積書発行システムを利用して効率的に鑑を作成しましょう。
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