積算は、建築業において重要な工程ですが、手間と時間がかかります。
細かな計算が必要になるとともに、ミスをすると会社の利益に関わる重要な作業です。
この記事では、積算の位置づけと計算の手間やミスを軽減してくれる積算アプリおすすめ4選をご紹介していきます。
アプリを選ぶポイントも解説していきますので、参考にしてください。
積算とは?
積算とは、工事に入る前に工事にかかる費用を算出する方法です。
工事の図面や書類などから、工事にかかる材料の数量を拾い出していき、工事にかかる費用をどんどん積み上げます。
積み上げた結果を合計することで、全体の費用を算出します。
建築業における積算の重要性
積算は、工事にどのくらいの費用がかかるかをあらかじめ算出する方法です。 これに利益を加えて見積りを出し、依頼を検討している方や事業者に提案します。
もし、積算方法が間違っていた場合や積算した結果に大きな誤差があると、利益に大きな影響が出るので注意が必要です。
さらに、積算した費用が実際にかかる費用より少額の結果になっていれば、利益が減少する場合や赤字になるおそれもあります。
そのため、積算をいかに正しく、高精度で行うかが重要です。
積算の方法
積算を行うには、設計図や仕様書などから必要な材料と数量などを算出します。
工事の規模や内容から、どの職人が何人必要になるか、どんな重機や機械などが必要となるかも求めます。
拾い出した材料や作業機械と作業員数を集計し、単価を掛けて合計した、工事費用の合計金額が積算原価と呼ばれるものです。
積算業務に関する詳しい記事はこちら
おすすめ積算アプリ4選
積算は工事にかかるであろう費用を、設計図などの書面から細かく洗い出し、積み上げていく計算法です。
そのため、手間や時間がかかります。
工事の規模が大きくなるほど積算の手間がかかります。
なおかつ、ミスも許されず、精度の高い積算が必要です。
こうした手間や時間を軽減し、ミスを抑える方法として、アプリを使う方法があります。
ここでは、おすすめ積算アプリ4選をご紹介していきます。
PictRuler
既存建物の外壁塗装や屋根塗装を行う際に便利な積算アプリです。
積算を行いたい建物を撮影して、輪郭をトレースすると、自動で面積が算出されます。
マーカーを動かすだけでCADの立体図に連動し、作図と見積書が瞬時に作成できるのも便利です。
日本塗料工業会(JPMA) 塗料用標準色の色番号とRGB値を瞬時に取得でき、3D機能でリアルカラーを再現できるので、顧客への提案もスムーズです。
提供形態 | パソコン用アプリ |
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価格 | 年間3万円(日本塗装工業会会員価格) |
体験版の有無 | 全機能を無料で試せる |
かんたん住宅積算
見積作成まで最短15分のスピードで、一般的にかかる見積りにかける時間の約75%カットが可能です。
シンプル操作で複雑な積算ができるので、新入社員の学習コストも軽減でき、新人の早期戦力化も実現できます。
削減した時間を営業活動に回せるので、売上増加にもつながるアプリです。
提供形態 | iPad用アプリ |
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価格 | 要問い合わせ |
体験版の有無 | 利用開始から3ヶ月間のアプリ利用料が無料 |
DroneRoofer
DroneRooferは点検・現場調査における、提案力やと営業力を向上させるドローンサービスです。
アプリに加えて、ドローン本体、iPad、保険、飛行許可、アフターサービスなど、必要なものがすべてパッケージになっているのも便利です。
アプリは、iPadの画面上で移動したい場所をタップするだけで、簡単に操作できます。
屋根の全体を見られるだけでなく、ズーム機能で撮影しながらその場で確認できるのも便利です。
写真を撮影して保存もでき、見積書や調査報告書に貼り付けて提案することができます。
コメントを追加することや屋根の面積計算も、このアプリ一つで可能です。
提供形態 | iPadアプリ |
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価格 | 要見積り(初期費用+月額料金の料金体系) |
体験版の有無 | セミナー開催 |
屋根の面積計算
簡単操作で、無料で利用できるのが嬉しいアプリです。
Googleマップの航空写真から、建物の屋根面積を簡単に求められます。
アプリを開いたら、Googleマップに表示された建物の屋根の隅を点と点で結ぶだけで、すぐに屋根の面積が表示されます。簡単な3つの質問に答えれば、概算の屋根リフォーム費用が表示されるという便利なアプリです。
特に、問い合わせがあった顧客のもとに現地調査に出向き、概算で見積りを出したい時などに活用できます。
ざっくりと費用を提示し、その後改めて積算を行って正式な見積りの提示が可能です。
提供形態 | スマートフォン用アプリ |
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価格 | 無料 |
体験版の有無 | 無料導入できる |
積算アプリ導入のメリット
積算アプリは無料で利用できる簡易的なものから、利用費用がかかるものの、機能が充実しているものがあります。
積算アプリを導入するメリットを確認しておきましょう。
場所を選ばず業務ができる
積算アプリを導入するメリットの一つが、場所を選ばず業務ができることです。
これまでは事務所など、職場のパソコンにソフトを入れるなどして計算をしていた方も多いのではないでしょうか。
アプリはiPadなどを使えるので、職場でなくても、現場や客先、自宅や出張先でも積算業務が可能です。
わざわざ、職場に戻る必要がないので、移動時間や残業の削減につながります。
コスト削減
アプリの利用にコストをかけても、それ以上のコスト削減が可能です。
積算を手作業で進めると、時間も手間もかかり、人件費がかさみます。
残業代の支払いなど、コストがかかります。
また、積算を覚えるための教育コストなどもかかるのがネックでした。
積算アプリを導入することで、教育コストも積算にかける時間も削減でき、人件費が抑えられます。
積算にかけてきた時間を営業業務などに割くことで、契約増加や売上増加につなげられるのもメリットです。
スムーズな情報共有
アプリで作成した情報は、同じアプリをダウンロードしているiPadなどの端末ですぐに共有ができます。
上司や部下をはじめ、下請け会社などとも共有できるので、提案から工事もスムーズです。
積算アプリを選ぶポイント
では、積算アプリはどのように選べば良いのでしょうか。
おすすめ4選をご紹介しましたが、選ぶポイントを押さえたうえで、自社に合ったアプリを選ぶことが大切です。
必要な機能があるか
積算をするにあたり、自社にとって必要な機能が備わっているかがポイントです。
建築業といっても、業種や工事の対象や規模など異なります。
アプリも、新築工事向け、屋根塗装や外壁塗装などのリフォーム向けなどさまざまあるため、対象や機能をよく確認しましょう。
サポート体制は充実しているか
せっかく導入しても、使いこなせないのでは意味がありません。
使い方のサポートをはじめ、トラブルが生じた時に速やかに対応してくれるサポート窓口や体制が整っていると安心です。
建築業て使えるアプリの選び方はこちら
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まとめ
積算とは、工事にかかる費用を積み上げて、総費用を計算する方法です。
費用の計算を間違えれば、利益にも影響するので重要な意義を持ちます。
積算の方法は、人件費、材料費、工事費用などを積み上げていきます。
手間を省き、ミスを軽減するために、アプリを使うのもおすすめです。
積算アプリ導入のメリットは場所を選ばず業務ができること、コスト削減につながること、スムーズな情報共有ができることです。
積算アプリを選ぶポイントは、自社にとって必要な機能があるかと、サポート体制は充実しているかをチェックしましょう。
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