紙の見積書を郵送する際には、宛名や差出人名を記入するほかに送付状の挨拶や本文を記入する必要があります。
封筒へ入れる際には、見積書の折り方にも注意が必要です。
デジタル化に慣れ、紙の見積書を送る際のマナーやルールがわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では、見積書を郵送する際に押さえておきたいマナー、手順、注意点などをわかりやすく解説していきます。
見積書の郵送方法
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最初に、紙の見積書の郵送方法から見ていきましょう。
デジタル送付の場合は、パソコンや専用ソフトウエアなどで見積書を作成したら、見積書をメールに添付して送信するだけなので、それほど手間はかかりません。
一方、紙の見積書の場合には、見積書をプリントアウトしたうえで、宛名書きや切手の貼付などの郵送作業を行わなくてはなりません。
少しでも業務効率を上げる為、事前に手順を確認しておきましょう。
郵送の際に必要なもの
紙の見積書を郵送する際には、以下のものが必要です。
封筒・切手
封筒は、見積書を入れる際に使用するものです。
ビジネスシーンでは、無地のシンプルな封筒を使用します。
中身が透けにくい封筒を用意しておきましょう。
封筒のサイズは、長形3号(120mm×235mm)が一般的です。
見積書のサイズや送付枚数に合わせて、適切なサイズの封筒を用意しておきましょう。
封筒には、切手を貼付しておきます。
定形郵便物の切手代は、25g以内が84円、50g以内が94円です。
長形3号の封筒に見積書を1枚入れる程度であれば、25g以内で収まるので84円切手でも足りるでしょう。
送付状
送付状は、送付する書類に間違いがないことを伝えるために用いる書類です。簡易的な挨拶状の役割もあります。
送付状という名称のほかに、『送り状』『添え状』『カバーレター』などと呼ばれています。
紙の見積書を送る際には、この送付状を同封するのがビジネスマナーとされています。
送付状があれば、受け取った相手は、どのような書類が届いたのかをすぐに把握することができるでしょう。
「見積書在中」のスタンプ
開封しなくても中身がわかりやすいように、封筒は『見積書在中』のスタンプを押しておくと親切です。
一目で見積書が入っていることがわかるので、先方に届いた際にほかの郵便物やダイレクトメールなどに紛れてしまうリスクも減らせます。
スタンプがない場合には、『見積書在中』と手書きしても問題ありません。
郵送の手順
見積書は、信書に該当するため、宅急便ではなく、必ず郵便で送るようにしましょう。
郵送する際の手順は、以下の通りです。
必要なものを用意
見積書を郵送する前に、必要なものを揃えておきましょう。
用意するものは、見積書、送付状、封筒、切手、見積書在中のスタンプ、筆記用具、宛名シールなどです。
送付状は見積書と同じサイズの用紙で作成しておきます。
宛名印刷やシールの貼付の手間を省きたいのであれば、窓付封筒が便利です。
糊やテープ付き封筒を用意しておけば、封入れの際に糊付けの手間がかかりません。
見積書と送付状を封筒に入れる
見積書と送付状を封筒の中へ入れます。見積書のような金銭関係の書類は、縦型の封筒を使うのが一般的です。
封入れの際には、送付状が1枚目になるように重ねてから折るのがポイントです。
洋封筒に入れる場合は、見積書の折山が封筒の底側になるようにして入れます。
封入れが終わったら、糊やテープなどでしっかりと閉じてください。
切手を貼り投函、もしくは提出
封入れが終わったら、郵送に必要な金額の切手を封筒へ貼り付けて、ポストへ投函します。
もしくは、直接相手先へ提出してください。
見積書を郵送する際の注意点
見積書を郵送する際には、切手代が不足しないように気を付けましょう。
万一、切手代が不足してしまうと、送付先や郵便局に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
正確な切手代がわからない時には、郵便局の窓口を利用するのも手です。
封筒の書き方
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見積書を入れる封筒の表面は、郵便番号、住所、会社名、個人名などを記入しておきます。
会社名や部署名には『御中』、個人名は『様』を付けるのがマナーです。
宛名を書き終えたら、『見積書在中』のスタンプを押すか、手書きで記入しておきましょう。
封筒裏面には、差出人の郵便番号、住所、会社名、担当者氏名などを記入しておきます。
封入れの後は、『〆』『封』『緘』などを記しておくと良いでしょう。
封筒への正しい入れ方
ビジネスシーンでは、書類を封筒に入れる際には三つ折りにするのがマナーとされています。
見積書の印字面を内側にしたら、3つに折り畳んでください。
見積書を広げた時に、文面の上部が先に見えるよう入れるのがポイントです。
A4サイズの見積書であれば、見積書のうえにA4用紙を横向きにおいてガイドライン代わりにすると、きれいな三つ折りが作れます。
大量の請求書を送付する場合には、手作業だと時間がかかってしまうかもしれません。
作業をもっと効率化したいのであれば、封入封緘機を導入してみるのも手です。
送付状の書き方
見積書に同封する送付状にも、書き方のルールがあります。
送付状の作成時に押さえておくべきポイントは、以下の通りです。
基本的な記載項目
送付状には、本文のほかに、作成日や宛名なども記入しておきます。
ここでは、基本的な記載項目について見ていきましょう。
作成日
送付状を作成した日時を記入しておきます。
最上部側に右寄せで、『2023年○○月XX日』や『令和○年○○月XX日』といったように記入するのが一般的です。
作成日の表記は、西暦と和暦のどちらを用いてもかまいません。
見積書の表記と統一しておくと良いでしょう。
宛名
送付先の社名や個人名などは、日付の欄に左寄せで記入しておきます。
株式会社や有限会社などは、(株)や(有)などと省略せず、正式名称で記入しておきましょう。
会社や部署宛ての場合には『御中』、個人宛の場合には『様』を忘れずに付けるようにしてください。
ビジネスシーンでは、これらの敬称をつけないと、失礼な印象を与えてしまいかねません。
忘れずに付けるようにしてください。
差出人
送付先には、社名や担当者名などの差出人の情報も記入しておきます。
そのほかに、住所、電話番号、FAX番号、部署名、役職名なども記載しておいたほうが良いでしょう。
差出人の情報を記載する位置は、宛先の次の行です。
右寄せにして記載しておきましょう。
件名
送付状の件名には、見積書の送付したことを伝える内容を記載しておきます。
『御見積書送付の件』や『御見積書送付のご案内』などといったように、一目で内容がわかるように簡潔に記載するのがポイントです。
挨拶・本文・敬具
送付状には、挨拶、本文、敬具などを記載しておきます。
挨拶の前には、『拝啓』を記入するのがマナーです。
また、本文の最後には『敬具』と記載しておきましょう。
本文には、見積書を送った旨や補足情報などを記載しておきます。
伝達事項の箇条書き
箇条書きを用いる際には、『敬具』の後に『記』と記しておきます。
その後に、中央揃えや左寄せで伝えたい情報を記載するのが一般的です。
最後に、右端に『以上』と記載しておけば、箇条書きが終わったことが伝わりやすいでしょう。
送付状の例文
最後に、送付状の例文を紹介します。
どのような文面にしたらわからない時は、以下の例文を参考にしてみてください。
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは弊社製品の御見積をご依頼いただき、誠にありがとうございます。
早速、下記の御見積書と関係資料をお送りいたしますので、ご検討くださいますようお願いいたします。
なお、ご不明な点などがございましたら、担当者までお気軽にお問い合わせください。
敬具
記
●御見積書 1通
以上
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まとめ
見積書は金銭が絡む重要な書類となりますので、不備のないように郵送しなくてはなりません。
宛名や社名などは間違えの内容に記載しましょう。
見積書を郵送する際には、送付状を同封するのがビジネスマナーとされています。
送付状には、作成日、宛名、差出人情報、挨拶、本文などを記載しておきます。
送付状を効率よく作成したいのであれば、テンプレートを活用してみると良いかもしれません。
見積書と送付状は三つ折りにしてから、封筒へ入れて、切手を貼って郵送します。
電子メールと異なり、郵送の場合は相手に届くまでに数日ほどかかります。
相手先の都合も配慮したうえで、提出期限に間に合うようにゆとりを持って、ポストへ投函したほうが良いでしょう。
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