QC工程表とは?書き方や作成のポイントを徹底解説!

QC工程表とは?書き方や作成のポイントを徹底解説!

QC工程表を作りたいと考えながらも、詳しい書き方がわからないと悩む方もいるかもしれません。
ほかにも、どんなメリットがあるのか、知りたいと考えている方もいるでしょう。
QC工程表があると、管理方法の一連の流れがわかるため大変便利です。
こちらの記事では、QC工程表とはどんなものか、書き方やメリット、工程記号についてや作成する際のポイントについて解説していきます。

QC工程表とは

QC工程表とは、材料を受け入れしてから出荷までの一連の流れがわかる、品質管理のチャート図です。
昔は、作業標準書と呼ばれていました。

品質が問題なく保たれるようにするためには、管理体制が重要です。
しかし、しっかりと出荷するまで管理を行わないと、トラブルに遭った時に何が原因だったのかわかりません。
QC工程表があれば、誰がどう管理したのかわかるようになるため、どの部分が原因となったのかわかるようになります。

項目としては、管理項目管理方法工程・設備機械などがあります。
管理方法だけでなく異常時の処置方法なども一覧にするため、いざ何かあった時も想定内のことであればすぐに対処可能です。
製造業では、ほとんどの企業が活用しているツールです。

QC工程表の目的

QC工程表を作成する目的はどこにあるのでしょうか。
ここではQC工程表を作成する上での目的を2つご紹介します。

品質を保つ

材料を受け入れしてから出荷するまで、トラブルなく品質を保つ目的があります。
すぐに品質管理方法現状の品質を把握できるようになるため、改善が必要な場合も迅速に対応できます。
案特車も現場を把握しやすく便利なツールです。

作業の流れを把握する

QC工程表は、新人が作業の流れを把握するツールとして適しています。
QC工程表があるだけで品質管理を行う人にも責任感が出てきて、最後出荷するまでしっかりとした管理を行えるようになります。
外部の企業に説明する場合も、QC工程表があると便利です。

QC工程表のメリット

QC工程表を作成するメリットは以下の通りです。

トラブル対応が迅速

材料の品質に関係するパラメータをすべて管理できるため、何かあった時迅速に対応できます。
トラブルの際も何が影響しているのか一目でわかりやすく、どう対処していけば良いのかすぐに対応可能です。

作業の流れが明確

QC工程表は作業の流れが明確であり、第三者にわかりやすく説明をしたいと思った時に、資料として使えます。
実際に品質管理ができているか確かめる監査でも要求されるケースもありますが、すぐに提出可能です。

他にも、新人を教育する際の資料としても活用できて便利です。
QC工程表はどのように工程が進んでいくのかもわかりやすく、だいたいの流れを掴みやすくなります。

標準書では作業についての手順なども詳しく書かなければならず、全体を見ようと思った時に見にくくなりがちです。
比べて、QC工程表はまず大まかに流れも把握しやすいので便利です。

QC工程表の書き方

わかりやすくしっかりと品質管理をするために、どう書けば良いのか気になっている方も多いでしょう。
ここからは、QC工程表の書き方について詳しく解説していきます。

基本的な記載項目

QC工程表を各際に必要な要素について、まずは覚えておくことが大切です。
基本的な記載事項をしっかりと記入していきます。

工程名と工程記号

工程名を書き、一緒に工程記号を付けます。
オリジナルで自分がわかりやすいような記号を作れるのではなく、JIS Z 8206定義されているものを使用します。
工程記号はさまざまあるので、覚えておくと良いでしょう。

もし加工設備が異なる時には、追加で異なる工程があると記載しましょう。

日本規格協会グループ JIS Z 8206:1982 工程図記号

管理項目

管理項目では、管理特性や品質特性について書きます。
品質を左右するような条件を記載するのは管理特性です。
管理する製品についての外から見た特徴、設備の状態などを記載するほか、機械の回転数なども書きます。
工程の結果起きる品質事項については、品質特性で記入します。

管理方法

アバウトに管理してしまうと、責任がなくなってしまいトラブルの原因につながってしまいます。
そのため、具体的にどう管理していくのかを考えて管理します。

管理方法では、いつ、誰がどのように測定を行い、問題を解決していくかを決める方法です。
測定方法のほか、しっかりと品質を保つため頻度も決めます。

記録

点検した結果を記録するための様式を決めて記載もします。
様式は、品質を管理するため運用している工程管理表チェックシートのことです。

異常時の処置

もしかしたら、品質管理をしっかりとしていても、異常が発生するかもしれません。
その際、何にもとづき対処していくのか、詳しい手順なども記載します。

いざという時のことを決めておくことで、何かあっても迅速に動けるようにしておきます。

工程記号とは

工程記号はすでに共通のマークが、JIS Z 8206に記載されています。
今工程がどこまで来ているのか、工程記号を使うことでわかりやすくなります。

日本規格協会グループ JIS Z 8206:1982 工程図記号

基本図記号

工程記号ではわかりやすく表示するために、基本図記号がいくつかあります。

たとえば、原料や材料などの形状や性質に変化を与える加工は、工程記号ではマルで表されます。
品質検査はダイヤ、数量検査は四角などです。

記号の形はそんなに難しいものはなく、覚えやすい単純なものばかりです。

補助図記号

用度の工程順序関係を表す縦、真っ直ぐな流れ線をはじめ、波になった工程系列の管理上での区分を表す流れ線もあります。
ほかには、省略を表すイコールの流れ線も使います。

複合記号

基本的な丸や四角で表される記号を組み合わせて使用する場合は、複合記号を使います。

どちらがメインの仕事かわかりやすいように、外側に主となる工程の記号を持ってきます。
ダイヤの中に四角の記号が入っている場合、品質検査がメインで一緒に数量検査も行うという意味です。

QC工程表作成のポイント

新人に説明をする際にも用いますので、QC工程表はわかりやすく作成しなければなりません。
ここからは、QC工程表を作成する際のポイントについて詳しく紹介していきます。

できるだけ簡潔に記載

工程が多くなりそうだからといって、いくつも記入できるわけではありません。
各工程も記入できる欄は限られていますので、その中でいかにわかりやすく書くかが重要です。
何を書いているのかわからないと理解してもらえないので、簡潔に書くように意識しましょう。

特に極秘情報を記載する際は注意が必要です。
取引監査で使用しても問題ないように、重要権利条件なども細かく書きすぎることがないようにするのもコツです。

社内向けと社外向けで区別

わかりやすく書こうとして、細かい社内秘な情報を記入する場合もあるでしょう。
社内だけで利用する場合は問題がありませんが、社外でも監査などのタイミングで使用しなければならない時がくるかもしれません。
一つしか用意していない場合、社内秘の情報を見せる結果となってしまいます。
もし重要な情報が混じっている場合は大変です。

最初から社内向けの詳しいQC工程表と一緒に、監査で使用しても問題ない社外受けのものも作成しておきましょう。
状況に応じて臨機応変に使用できるように注意しましょう。

管理範囲の設定根拠の明確化

管理を行う範囲を規定した後は、なぜその範囲になったのか根拠も一緒に書いておきましょう。
工程を決める際にQC工程表は重要な役割を果たすため、なぜ管理範囲がその範囲に決まったのか明確にしておかないと後からトラブルになるかもしれません。

しっかりと内容を残しておけば、後から見直した時に根拠を提示できます。
根拠となる資料があれば、番号などを残してすぐに見せられるようにしましょう。

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まとめ

QC工程表は、工程管理のすべてを把握しやすくなくてはならないものです。
どの工程で誰がどのように管理していくのか、一覧で簡単に把握できます。
書き方というのもある程度決まっていますので、基本的な記載項目をしっかりと覚えておきましょう。
工程記号にも基本図記号、補助図記号などがありますので、一緒に覚えておくと良いでしょう。
QC工程表は皆がわかりやすいように簡潔に記載を行い、秘密の情報が流れないように社内、社外と分けておくことも大切です。

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