建築用語で使われる見切りとは?役割や選び方も解説!

建築用語で使われる見切りとは?役割や選び方も解説!

見切り材という言葉は聞いたことありますか?
「見切り」と聞いてもイマイチなんのことだかわからないという方も多いと思います。

見切りにはさまざまな意味がありますが、建築用語では床と壁との境目などに使われている化粧部材のことを指しており、エッジング材とも呼ばれることもあります。
境目をつなぐ素材として使われますので、双方の素材に馴染ませる選び方もあれば、アクセントとして目立つようにすることも可能です。

ここでは見切りの役割や、選び方などについて詳しく解説します。

建築用語の「見切り」とは

建築用語で使われる見切りとは?役割や選び方も解説!

見切りとは、床や階段、壁など住まいのさまざまな場所で目にする建材の境目を指します。
見切り材と呼ばれることもあり、住まいを丈夫に、そして美しく仕上げるために欠かせない建材です。

床見切り材や階段見切り材、壁見切り材など、見切り材にはさまざまな種類があります。
床見切り材は、カーペットの縁を抑える役割があります。
一方で、階段見切り材は、補強として使用されているだけでなく、滑りを防止するために取り付けられることも少なくありません。

壁見切りは、壁の腰版にあたる部分とクロスの境目をつないでいる建材です。
見切り材は、戸建てやマンションだけでなく病院や学校など多くの建物で使用されています。

2種類以上の仕上げ材を使用した場合、つなぎ目が目立ってしまう場合や段差ができるなどさまざまな問題が発生します。
このような問題点も見切り材を使用することで解消でき、美しく丈夫にスッキリと仕上げることも可能です。

見切り材の役割

見切り材は、建物を丈夫に、そして美しく仕上げるために欠かせない建材です。
ここからは、最適な見切り材を選べるようにどのような役割を担っているのかという点について、見切り材のメリットを挙げながら解説していきます。

つなぎ目をきれいにする

見切り材は、仕上げ材同士のつなぎ目をきれいにするために使われています。

それぞれの仕上げ材をきれいに納めるために使用されていますが、見切り材があることで美しく仕上がります。
床や階段、壁をつなぎ合わせる時に、異なる建材を使用するケースも少なくありません。

しかし、そのままの状態で仕上げてしまうと、つなぎ目が目立つこともあるでしょう。
これでは、美観性を保てないだけでなく、部屋の中にいても落ち着かない空間になってしまいます。

見切り材を使用することで、異なる建材が隣接していたとしてもつなぎ目をきれいに見せることができ、美観性を高められます。
見切り材は、建材の中でも小さく目立たないものです。
しかし、見切り材を使用せず、つなぎ目が目立ってしまうと美観性を損ねることもあるため、建物にとって欠かせない建材と言えます。

部屋のデザイン性を上げる

現在、見切り材にはさまざまな種類があります。

見切り材の素材によって部屋の印象を大きく変えることも可能です。
特に床部分は、住まいの中でも広面積を占める部分です。

そのため、目につきやすいこともあり最も素材選びに力を入れたい部分と言えます。
床の資材や色合いで部屋のイメージを変えられるだけでなく、快適さにも差が出ます。

床に使用する見切り材も床材の一つとなっており、部屋のデザイン性や快適性を重視するのであれば、硬さや質感をしっかりと検討したうえで選ぶことが大切です。
見切り材の素材には、シンプルなものやエレガントなものなどさまざまあるので、理想の部屋のイメージに合わせて選んでみると良いでしょう。

隙間をなくす

床や階段、壁を見切り材を使わずに仕上げてしまうと隙間ができやすくなります。

見切り材を使用した場合、それぞれの建材の切り口を上手に隠すことができ、隙間をきれいになくせます。
隙間ができたままの状態では、木材からの湿気で骨組みに影響を及ぼしかねません。

また、気温からの影響も受けやすくなりますが、見切り材を使用して隙間をなくし、きれいに仕上げることで大切な住まいを守ることができます。
見切り材がないと隙間が目立ちやすくなるのもデメリットです。
見た目の美しさやメンテナンスのことを考慮するなら見切り材を取り付けることは重要と言えるでしょう。

見切り材の選び方

見切り材といってもさまざまな種類があるため、実際に選ぶ時にどれを選べば良いのかわからないと悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
建築のプロに相談することも解決の一つですが、理想の部屋を手に入れるために事前に見切り材の選び方を知っておくと良いでしょう。

馴染む色にする

見切り材には、つなぎ目をきれいに仕上げる役割があります。

床や階段、壁などに使用されていますが、美観性を高めるには仕上げ材と馴染む色を選ぶことがポイントです。
仕上げ材と同じ色や近い色を選ぶと馴染みやすく、美しく仕上げることができます。

中には、あえて仕上げ材と見切り材を対照的な色でつなぐことがあります。
このような場合、アクセントとしてインパクトを与えることができますが、人によっては落ち着かないと感じてしまうこともあるでしょう。
美観性や快適性を重視するのであれば、できるだけ仕上げ材と見切り材は同じ色や近い色を選ぶなど、互いが馴染みやすいかという点に注目してみることが大切です。

目的と見た目に合ったサイズを選ぶ

見切り材は、仕上げ材に合わせてさまざまな幅サイズが用意されています。

バリエーションが豊富で2cmほどの小さいサイズから4cmほどの大きなサイズまであり、用途に合わせて適切なものを選ぶことができます。
幅サイズが適していないときれいに仕上げることができず、仕上げ材と見切り材が馴染みません。

しかし、幅サイズが合った見切り材を使用することで自然な仕上がりになります。
見切り材を使用する目的には、つなぎ目を美しく仕上げるといった点のほかにも、滑りにくくするといった点を重視する方もいます。

滑り防止として見切り材を使用するのであれば、素材によって厚みが異なるので、目的に合った滑りにくいものを選んでみることをおすすめします。

素材にこだわる

見切り材には、木材や塩化樹脂、金属などさまざまな種類があります。 それぞれ素材によって特徴には違うため、見切り材を選ぶ時に素材にこだわりたい方はそれぞれの特徴を事前に確認しておきましょう。

木製

木製の見切り材は、多くの建物で使用されている一般的な素材です。
床材と仕上げ材をつなぐ際に使用されることが多く、カラーバリエーションが豊富なのも特徴です。

部屋のイメージに合わせて馴染む色を選ぶことができるのもメリットと言えるでしょう。

特に床は、一番目につく部分でもあるため、馴染みの良い色を選ぶこともポイントとなります。
木製は温かみがあるのも利点となっており、快適性を重視したい方にもおすすめです。

塩化樹脂

塩化樹脂の見切り材は、木製の見切り材と比較すると費用を抑えて使用できます。

塩化樹脂は、透明性や耐油性に優れているのも特徴です。
また、耐候性もあり丈夫な建材となっています。

見切り材として使用されているだけでなく、クッションフロアやタイルカーペットなど住まいの建材としてさまざまな場所で使用されています。

金属

金属製の見切り材の中には、アルミやステンレスなどさまざまな種類があります。

ほかの見切り材と比べて細めなので、スタイリッシュな仕上がりになります。
つなぎ目を目立たせることなくおしゃれな雰囲気を出したいという時にもピッタリです。

金属製の見切り材は、床だけでなくタイルや土間などに使用されることもあります。
近年人気を集めているのが、タイル目地に合わせて金属製の見切り材を使用するデザインです。
シルバーなどタイル目地にも合う色を選ぶことでスッキリと仕上げることができます。

金属製の見切り材は、さまざまな場所で使用される丈夫な建材となっており、比較的安価で採用できるのもメリットです。

イメージに合った形状にする

見切り材を選ぶ時には、部屋のイメージに合わせて形状にこだわることもおすすめの方法です。
特に床の使用する見切り材にはさまざまな形状があるので、部屋のイメージに合わせて最適なものをじっくりと選んでみると良いでしょう。

たとえば、床と壁のつなぎ目として使用するものや仕上げ材と見切り材の隙間を埋めるものなど、形状はさまざまです。
形状が違うだけで仕上がりの美しさに違いが出ます。
デザイン性を重視して、直線のものだけでなく自由に曲げてアーチ形にした見切り材を使用するなど、見切り材の形状は自由に選べます。

たとえば、フラット型の見切り材を使用した場合、インパクトのある目を引く仕上がりを実現可能です。
フラット型の見切り材は、床の境目を目立たせることができ、仕上げ材と見切り材の両方のメリットを引き出すこともできます。

また、さまざまな形状の見切り材を組み合わせて、あえてインパクトを残す仕上がりにするケースもあるでしょう。
見切り材は、床や階段、壁など使用する部分をどのように見せたいかで選び方が変わってきます。

シックに仕上げたい、インパクトのある部屋を作りたいなど自分の希望や目的に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

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まとめ

見切り材は、住まいのさまざまな場所で使用されています。

部屋のイメージに合わせて適切な見切り材を選ぶことで美観性や快適性を高めることができます。
見切り材には、さまざまな種類や素材があるので、部屋のイメージや目的に合わせて選んでみると良いでしょう。

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