工事請負契約後でもクーリング・オフはできる?種類や手順について解説!

工事請負契約後でもクーリング・オフはできる?種類や手順について解説!

建設工事には請負契約書が必要になります。
契約後に、工事をやめたい・変更したいと思った際、契約をキャンセルすることは可能なのでしょうか。
この記事では、クーリング・オフ制度の内容や、契約締結時に気を付けるポイントを紹介していきます。

クーリング・オフとは

一度申し込みや締結をした契約を、再度検討できるようにし、一定の期間内であれば契約の申込みをキャンセルしたり、契約を解除したりできる制度です。
クーリング・オフは書面か電磁的記録で、業者に契約をやめたい旨を通知します。
電話や直接での通知は効果がありません。

クーリング・オフの種類と期間

8日間 訪問販売
(キャッチセールス、アポイントメントセールス等を含む)
電話勧誘販売
特定継続的役務提供
(エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)
訪問購入
(業者が消費者の自宅等を訪ねて、商品の買い取りを行うもの)
20日間 連鎖販売取引
業務提供誘引販売取引
(内職商法、モニター商法等)

クーリング・オフができないもの

一方で、クーリング・オフ制度が適応されない場合も多くあります。

  • クーリング・オフ期間が過ぎた場合
  • 営業や仕事用のために契約した場合
  • 代金が3,000円未満の現金取引き
  • 過去1年間で取引したことがある業者との契約
  • 化粧品や健康食品などの指定消耗品を使用した場合の使用済み分
  • 購入者自らの意思で業者を自宅に呼び、契約した場合
  • 国や地方公共団体との契約
  • その他、葬儀、乗用自動車など適用除外にあたる商品やサービス など

工事請負契約約款はクーリング・オフできる?

さて、クーリング・オフについて解説してきましたが、実際工事請負契約約款に対してクーリング・オフ制度は利用できるのでしょうか。
状況により適応されるケースとされないケースがあるため、それぞれ見ていきましょう。

法定書面内の「クーリング・オフに関する事項」

クーリングオフに関する説明は、特定商取引法律施行規則第5条で以下のように定められています。

  • 枠、文字ともに赤色
  • 文字の大きさは8ポイント以上
  • 印刷の際には必ずカラープリンタを使用

このような表記のない契約は、法定書面交付日から8日以上経過している場合でも対象となります。

クーリング・オフできるケース

法律上の条件を満たす場合、クーリング・オフ制度を利用することができます。

  • 訪問販売での契約
  • 別記営業所以外で契約を行った場合
  • 契約書の交付を受けた日から8日以内
  • クーリング・オフについての書類の記載、説明がなかった場合

上記のような場合、クーリング・オフができる可能性があります。
また、事業者から法廷書面の交付がない場合、工事終了後(クーリング・オフの期間8日を過ぎても)クーリング・オフができます。

クーリング・オフできないケース

  • 施主(注文者)が工事のために業者を自ら探し、営業所に訪問した場合
  • 相手が個人の場合
  • 自らが自宅などに呼び出して契約した場合
  • クーリング・オフの期間が過ぎている場合 など

上記の場合、クーリング・オフの対象にはなりません。
例えば、業者の事務所やショールームなど、落ち着いて考えられる場所で契約を行った場合は、クーリング・オフの対象になりません。
また、契約日から8日を過ぎてしまうと「十分考える時間が与えられた」と考えられ、クーリング・オフが適応されません。

クーリング・オフの対象になるかどうかは「注文者にとって不利な状況で契約が行われたか」という点が、大切なポイントになります。

クーリングオフ 手順の流れ

それでは、実際にクーリング・オフ制度を利用する場合の手順をご紹介します。

通知書の作成

通知書の作成

はっきりと契約解除の意思を業者に伝えましょう。
どのタイミングで意思表示をしたかが重要となるため、書面等でいつ意思表示をしたかがわかるよう、証明ができる形で伝えることが大切です。
解除予定の契約に関する情報(契約日・工事名・工事の住所など)と、契約解除の意思表明をあわせて記載します。 通知書に記載する内容は以下の通りです。

  • タイトル
    契約解除通知・通知書などと記載する
  • 契約書受取日の日付
    契約書を業者から受領した日付けを記載する
  • 契約会社名
    契約した会社の名前、クレジットカードで支払いをした場合は、クレジットカード会社の名前を記載し、同じ書類をクレジットカード会社にも送付する
  • 契約担当者の名前
    契約書に記載されている担当者の名前を記載する
  • 商品名
    契約書に記載されている工事名(〇〇改修工事など)を記載する
  • 契約金額
    工事における金額を記載する
  • 解除における意思表示
    「契約を解除したい」「クーリングオフを適用する」といった契約解除の意思表示を記載する
  • 申し出を行う日付
    通知書の作成日を記載
  • 通知を行う者の住所
    自身の現住所を記載
  • 名前
    通知を行う自身の名前を記載する

内容証明郵便で通知書の送付

次に、内容証明郵便で通知書を送付しましょう。
内容証明郵便とは、一般書留郵便物の内容文書について証明するサービスで、いつまでに意思表明をしたかを証明するために大変重要な手段です。
いついかなる内容の文書が、誰から誰あてに差し出されたかを証明できます。

  • 文書の表題
  • 通知内容
  • 日付
  • 事業者の住所・名前
  • 自身の名前・住所

内容証明郵便に上記を記載し、通知書を送付します。
契約書を受け取った日から8日間がクーリング・オフの期間になるので、その期間が過ぎていないことを証明するためにも内容証明郵便で送るようにしましょう。

電子的記録によるクーリング・オフ

2022年6月より特定商取引に関する法律が改正され、メール送付等の電磁的記録でのクーリング・オフが可能となりました。
電子的記録とは具体的に、電子メール、USBメモリ等の記録媒体、事業者が自社ウェブサイトに設けるクーリング・オフ専用フォーム等での通知などが挙げられます。
これまでは書面での権利行使しか認められていなかったため、電子での通知が可能になったことでよりクーリング・オフ制度を利用しやすくなったといえます。

このように、法改正等で常に変化を続ける制度のため、最新の情報を把握することが大切です。

▼消費者庁:特定商取引法・預託法の改正に関して詳しくはこちら

第三者機関の利用

第三者機関を利用し、専門家に相談することができます。
電話やメールでの相談を受け付けている機関もあるため、気軽に相談することが可能です。
以下のような第三機関があります。

住まいるダイヤル

住まいるダイヤルは、住まいの「困った」を相談できる国土交通大臣指定の相談窓口です。

消費者ホットライン188

誰もがアクセスしやすい相談窓口として開設された「消費者ホットライン188」では、日本全国の消費者生活窓口の案内を行っています。

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まとめ

建築工事であってもクーリング・オフ制度で契約を解除できるケースがあります。
しかし、クーリングオフができるできないに限らず、しっかりと双方が納得してから契約をすることが大切です。
契約を行う際は必ず約款をしっかりと理解し、工期は明確か・金額は正しいか・きちんと工事内容が記されているかなどに注目し、十分に納得した上で契約するようにしましょう。


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