建設業のペーパーレス化!導入方法や成功のポイントを徹底解説

建設業のペーパーレス化!導入方法や成功のポイントを徹底解説

近年は、便利なデジタルツールの増加や環境問題への配慮などから、ペーパーレス化を推進する企業が増えています。
建設業がペーパーレス化に取り組むことで、どのような利点や効果があるのだろうと気になっている方もいるかもしれません。

そこで本記事では、建設業向けにペーパーレス化の必要性や導入のメリットなどに触れたうえで、ペーパーレス化の進め方や成功させるためのポイントなども具体的に紹介していきます。

建設業にペーパーレス化は必要?

最初に、ペーパーレス化の概要、必要性などについて見ていきましょう。

ペーパーレス化とは

ペーパーレスは、英語で『paperless』と表記します。
『paper』は『紙』や『書類』、『less』は『より少ない』や「~のない」などといった意味合いを持つ英単語です。
つまり、ペーパーレス化は、『紙のない状態』にすることを意味しています。

ビジネスシーンでは、稟議書や契約書のほか、経費や休暇などの申請書、請求書、納品書など、さまざまな書類を使用するでしょう。
建設業では、各種帳票のほかに、工事台帳、設計図、工程表などの紙資料も取り扱います。
多くの案件を請け負っている会社の場合には、紙資料の数が膨大になることもあるでしょう。

ビジネスシーンにおけるペーパーレス化は、これらの紙の書類を廃止して、デジタルデータに変換して取り扱うことを意味しています。
デジタル化した書類は、パソコンやスマートフォンなどのデバイス上で閲覧や管理が可能です。

ペーパーレス化が推奨される背景

ペーパーレス化が注目を浴びるようになった背景には、国による推奨の影響があります。
電子文書法電子帳簿保存法が施行されたことで、これまでは紙での保存が義務付けられていた法定保存文書を電子データで保存することが認められるようになりました。

2021年には、電子帳簿保存法が改正されて、いくつかの要件が緩和されています。
そうした背景があり、企業がペーパーレス化に取り組みやすい状況となってきているのです。

国税庁『電子帳簿保存法関係』

また、国によるテレワークの推進も、ペーパーレス化が推奨されるようになった背景の一つです。
紙の書類をなくして、パソコンで閲覧や管理ができるようになれば、オフィス以外からでも作業ができます。
コロナ禍をきっかけに、リモートワークを導入する企業が増えたこともあり、ペーパーレス化の必要性が高まってきました。

なぜ建設業でペーパーレス化が必要なのか

2001年に建設業法が改正されて、工事請負契約書の電子化が認められるようになりました。
こうした背景もあり、建設業でもペーパーレス化に取り組みやすい状況となってきましたが、実際にはあまり進んではいません。
その理由は、『1つの工事に多くの人が関わる』『膨大な量の紙資料』といった建設業界が抱える課題です。

『建設業法』

1つの工事に多くの人が関わる

建設業には、『ピラミッド構造』と呼ばれる業界特有の内部構造があります。
元請けから、一次受け、二次受けへと続く構造となっているのです。
1つの工事に対してたくさんの人たちが関わるため、各社では、契約書や見積書や設計図などの紙の書類のやりとりが頻繁に発生します。

そのような状況で、1社だけが書類をペーパーレス化しても、そのほかの会社が対応していなければ、紙の書類が必要になってしまうでしょう。
こうした状況を改善するために、建設業全体でペーパーレス化に取り組む必要があるのです。

紙資料が膨大

建設業では、帳票類のほかに、設計図や工程表などの紙資料も用意しておかなくてはなりません。
工事件数が多くなるほど、紙書類が増えやすくなります。
膨大な紙資料の管理、保管場所で悩む会社も少なくありません。

こういった建設業界の悩みを解決する手段として、ペーパーレス化が必要とされているのです。
膨大な紙書類をデジタル化できれば、コンピューター上で管理ができるので、保管場所で悩むこともなくなるでしょう。

ペーパーレス化のメリット

建設業がペーパーレス化に取り組めば、たくさんのメリットが得られます。
ここでは、3つのメリットを紹介します。

コストの削減

紙の書類は、プリントアウトする際に、コピー用紙代やインク代などのコストがかかります。
請求書や見積書などの書類を郵送する場合には、切手代や封筒代なども負担しなくてはなりません。
書類が多い場合には、郵送代や用紙代の負担も増えてしまうことでしょう。

紙の書類をデジタル化すれば、パソコン上で閲覧や送信ができるので、これらのコストが削減できます。
紙の書類のファイリングも不要になるので、保管場所代も削減できることでしょう。

作業効率の向上

紙の書類は、プリントアウト、郵送、ファイリング、保管などの手間がかかります。
紙の資料の量が多い場合には、目的の資料を探す手間もかかることでしょう。

ペーパーレス化しておけば、コンピューター上で書類の検索や管理ができるので、これらの手間がかかりません。
作業効率が向上することで、業務全体の効率化にもつながっていくことでしょう。

安全性の向上

紙の書類を持ち出す場合には、紛失や破損のリスクが伴います。
重要書類をなくしてしまったら、会社の信頼も失ってしまうことにもなりかねません。

書類をペーパーレス化して、コンピューター上で適切な管理を行えば、こうしたリスクが回避できます。
重要書類には、閲覧権限やパスワードを設定しておけば情報漏洩対策にもなりますし、データをクラウドに保管しておけばトラブル時にも慌てなくて済むことでしょう。

建設業でのペーパーレス化の進め方

建設業がペーパーレス化を進めていくためには、さまざまな準備が必要です。
日々の業務をこなしながら、ペーパーレス化にも取り組むのは大変かもしれません。
一度にペーパーレス化を進めようとせずに、少しずつ取り組んでいくと良いでしょう。
ここでは、建設業でのペーパーレス化の進め方のポイントを紹介します。

業務や書類の決定

最初にやることは、ペーパーレス化する業務や書類の決定です。
担当の従業員とよく話し合って、デジタル化したいの業務や書類をリストアップしておきましょう。

現行の電子帳簿保存法では、すべての書類のデジタル化が認められているわけではありません。
どのような書類がデジタル化できるのかをよく調べたうえで、ペーパーレス化する業務や書類を決めていきましょう。

利用するツールやシステムを選ぶ

ペーパーレス化する業務や書類が決定したら、ツールやシステムの選定です。
各製品によって搭載機能が異なりますので、自社にとって必要な機能が揃っているかを調べてみてください。
料金体系や提供形態のほかに、電子帳簿保存法に対応しているかもチェックしておきましょう。

ツール・システムを導入する

導入したツールやシステムが決まったら、まずはお試し版や無料版などを利用して、使い勝手をよく確かめておいたほうが良いでしょう。
問題がなければ、契約を交わして、導入を進めていきます。

社内の共有・運用

ツールやシステムの導入作業が完了したら、取り扱い方法を自社内で共有しておきます。
必要に応じて、マニュアル作成、研修、勉強会なども開催します。
社内での共有が進んで準備が整ったら、本格的な運用をスタートします。

ペーパーレス化を成功させるためのポイント

最後に、ペーパーレス化を成功させるために、押さえておくべきポイントを2つ紹介します。

段階的に行う

ペーパーレス化を成功させたいのであれば、一度に実現しようとせずに、段階的に取り組んだほうが良いでしょう。
無理に進めようとすると、従業員の負担となってしまうからです。
混乱が生じると、業務にも影響が出てしまうかもしれません。
無理のない範囲で少しずつ進めていきながら、本当にペーパーレス化が必要なのかを見極めていくと良いでしょう。

自社内だけでなく、取引先への配慮も必要です。
いきなりペーパーレス化してしまうと、取引先側が対応できなくて困ってしまうかもしれません。
事前にアナウンスをして、理解を得ておいたほうが良いでしょう。

ツールやシステムは一度トライアルを試す

ツールやシステムは、実際に試してみなければ、自社に合うかどうかはわかりません。
せっかく導入しても従業員が対応できなかったら、費用や時間が無駄になってしまうことでしょう。
お試しプランやトライアル版が用意されている製品も多いので、まずはそれらを試して、自社に向いている製品かどうかを見極めるようにしてください。

電子帳簿保存法にも対応!『建築業向け管理システム アイピア』

建築業向け(リフォーム・工務店)管理システム アイピア

アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。
さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。

まとめ

ペーパーレス化は、紙の書類をなくして、デジタルデータで取り扱うことです。
ペーパーレス化には、コストの削減、作業効率や安全性の向上などのメリットがあります。

建設業でペーパーレス化を進める際には、業務や書類の決定、ツールやシステムの選定などから取り組んでみると良いでしょう。
いろいろなツールやシステムがありますので、トライアルを試したり、導入サポートを受けたりなどして、自社に合う製品かどうかを見極めるようにしてください。

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