請求書処理のフローとは?課題やシステム導入のメリットも解説

請求書処理のフローとは?課題やシステム導入のメリットも解説

会社によっては、何枚もの請求書の処理に悩まされているところも少なくないでしょう。
請求書を効率的に処理するためにはフローを組むことが大切です。
また、システムによって自動化すればよりスムーズに処理が進むようになるでしょう。

請求書処理の流れ

請求書をもらったは良いものの、どのように処理すれば良いかわからず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
まずは請求書はどのようなフローで処理すれば良いのか、処理の流れについて解説していきます。

ステップ1 請求書を受領する

最初に取引相手から請求書を受け取りましょう。
基本的に請求書は向こうから送られてくるものです。
とはいえ、中には催促しないと請求書を送ってこない人もいるので、しっかりと受領するようにしましょう。

ステップ2 請求書の内容を確認する

請求書を受領する人はその時々によって変わります。
取引相手との交渉に臨む営業部だったり、販売部だったりとまちまちです。

一方で、請求書を処理するのは経理部が担当することが多いです。
そのため、請求書を受領した担当者にはただ単に請求書を渡すのではなく、請求書の中身を確認しておくよう求めたほうが良いでしょう。
そうすれば処理がスムーズに行われます。

請求書のチェック項目

以下が、請求書のチェック項目になります。
請求書を受領した際は、確認するようにしましょう。

  • 宛名の会社名や部署名などが正確に記されているか、発行者の会社名や部署名もチェック
  • 請求書の発行日が正しく記載されているか、取引の日付もチェック
  • 取引金額に間違いがないか、消費税の書き洩らしがないかもチェック
  • 振込口座や手数料の記載があるか
  • 支払いまでの期日が記されているか

ステップ3 支払依頼書を作成する

請求書の内容が確認できたら、次は請求書の内容通りに支払いを済まさなければいけません。

とはいえ、経理が単独で支払いを決定する会社はまずないでしょう。
支払いを担当するのは部門ごとの責任者なので、支払い依頼書を作らなければいけません。

支払依頼書の記載項目

支払い依頼書には、以下の項目を記載するようにしましょう。

  • 依頼書の作成者の名前や部署名
  • 請求書に記載されている番号
  • 請求者の会社の名前や担当者名前
  • 取引の内容と支払うべき金額
  • 支払いまでの期日
  • 振込銀行口座の番号、支店など
  • ハンコ用の空欄

ステップ4 担当者の承認を得て請求費用を支払う

支払い依頼書を担当者に提出したら、承認を意味するハンコが押され返却されます。
そうなったらすぐに支払いに移りましょう。

ステップ5 消込処理を行う

会社の会計データにはこれまで支払っていない取引の未払金額が入力されています。
当然ながら、こういったデータは支払いが終わったらすぐに情報を更新しなければいけません。
こういった更新作業を消込処理と呼びます。

請求書に記載された金額をもとに未払金額のデータを調整するようにしましょう。

ステップ6 請求書を保管する

請求書の内容通りに支払いを終えたらすぐに書類は処分しても良いというわけではありません。
請求書は最大10年間保存しなければいけないという決まりがあります。
会社ごとに請求書を保存するためのファイルなどが用意されているはずなので、そこに保管しておくようにしましょう。

国税庁『No.5930 帳簿書類等の保存期間』

請求書処理業務の課題

ここまで、請求書を処理するフローについて解説してきました。
こうしてザッと紹介するだけでも、それなりに手間がかかる作業であることは否めません。
実際に請求書を処理してみると、より時間がかかる流れだと実感するはずです。

では、どこを改善すればよりスムーズな業務へと変えていけるのでしょうか。
ここからは、具体的に請求書を処理するにあたって課題となっているポイントを解説していきます。

請求書の受領方法にバラつきがある

請求書は決まった文法が存在しません。
向こうの会社はこういう風に請求書を作っているけれど、うちではこう作っている、といった具合に会社ごとの裁量に任されているのが実情です。

そのため、一旦受け取った請求書を自社のルールに従って処理するといったプロセスを挟まなくてはいけません。
このように、受領方法にバラつきがあることが請求書処理を煩雑にしている原因と言えるでしょう。

承認フローに時間がかかる

請求書の支払いには上司による承認が必要、という話をしました。
いざ上司から承認をもらおうとするといくつかの手順を踏まなくてはいけません。
支払依頼書を作るだけでもそれなりに時間がかかりますが、書類を上司にもっていったらすぐに承認してもらえるわけではありません。

上司もほかの無数の書類を相手にしなくてはいけませんから、実際にハンコを押してもらうまではそれなりに時間を必要とします。
こうした承認までの手間がかかるのもまた請求書処理の課題です。

請求書の保管が複雑

請求書に限った話ではありませんが、書類の保管はどの会社にとっても頭を悩ませている問題でしょう。
まず書類の管理スペースを作るだけでも一苦労です。

スペースが取れたとしても、次はそれぞれの書類をどのようにグループ分けして保管するかを考えなくてはいけません。
紙の書類はただでさえかさばるため、これまで請求書の保管に苦労していた会社は、電子化を進めるのがおすすめです。

請求書処理を自動化するメリット

ここまで、請求書の処理がいかに複雑で面倒なものか、そして課題はどこにあるのかといった話をしてきました。
実はこうした請求書処理をすぐさまスムーズにする方法が存在します。
それは、請求書の処理をシステムに任せてしまって自動化してしまうことです。

確かに、かつてリリースされていたシステムは少なからず課題を抱えていました。
しかし、最近では高精度で処理を行ってくれるシステムが多数リリースされています。
こうしたシステムを導入するとどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

承認フローの効率化

請求書処理の障壁となりやすいのが承認フローが滞ることです。
そもそも承認フローがなぜ滞るかというと膨大に積みあがる書類を相手にしなくてはいけないことにあります。

その点、システムに任せて請求書や支払依頼書を電子化してしまえば、紙束を相手にする必要はありません。
承認のためにいちいちハンコを押す必要もなくなるので、一気に承認までの流れがスピーディーになります。

人的ミスの削減

請求書処理をすべて人が行うとなるとやはりミスは避けられません。
たとえば、請求書の金額の処理や振込口座の番号の打ち間違いなど、ミスが生じやすい箇所を上げればキリがないでしょう。
一度人的ミスが生じてしまえばそれを修正するための手間もかかってしまって、より業務に差し支えます。

こうした人的ミスはシステムに任せてしまえば一気に削減することができます。

ペーパーレス化

請求書処理をシステムに任せるためには書類を一律で電子化しなくてはいけません。
となると、自動的にペーパーレス化を進めることになるでしょう。

請求書を保管する際にネックになりがちだったスペースの問題や保管方法の問題も一挙に解決します。
ペーパーレス化は直接的なメリットではなく、あくまでも副次的なメリットにすぎません。
とはいえ、システムを導入することでもたらされる恩恵には間違いないでしょう。

リモートワーク促進

近年の社会ではいかにリモートワークを促進し、通勤にかかる時間を短縮するかが課題になっています。
リモートワークを導入するとなると、やはり請求書処理の業務もこれまで通りに行うわけにはいかなくなってくるでしょう。

自動化システムを導入し、リモート環境でもスムーズに承認や請求書の処理ができるような体制を整えたほうが業務を効率化できるのは言うまでもありません。

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まとめ

ボーダーレス社会を生き抜くためには、これまで無駄とされていた部分をいかに効率化するかが課題になってきます。
請求書の処理の業務も例外ではありません。

これまでうまくやってきたからと現状にあぐらをかいていると、いつまで経っても進歩は生まれません。
新しいシステムを導入したり、ペーパーレス化を決定したりすることで業務が効率化され、会社の経営の良化にもつながっていくでしょう。

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