見積書には、いくつか返信パターンがあります。 お願いする時だけメールをし、断る時には何も返さなくて良いわけではありません。 まだお願いするか断るか考えるのに時間がかかるような場合も、一旦は見積書が届いた印に連絡をしなければなりません。 こちらの記事では、見積書へのメール返信パターンのほか、例文や送る際の注意点について解説していきます。
見積書にお礼メールは必要?
見積書をもらった後、絶対に返事をしなければならないのか悩んでしまう場合もあるかもしれません。
社会人のマナーとしても、見積書をもらったにもかかわらず何も返信しないまま過ごしてはいけません。
まず見積書をもらい中身を確認したら、お礼メールを送ります。
何もしないまま知らないフリしてしまったら、常識のない会社だと思われてしまいます。
見積書の必要性
絶対に見積書に返信をしなければならない法律はありません。
それでも、お互い材料や人件費などの話をしながら口約束で終わらせてしまうと、後から大きなトラブルになってしまう可能性があります。
しかも、書面を交わしているわけではないため、自社が正しいことを言っていても証明すらできなくなってしまいます。
お互いの認識のズレを起こさないためにも、見積書は重要です。
万が一の事態になっても、見積書があれば取引の証拠となります。
原則として決算期の単位で7年後の法人税の申告期限日までの期間、保管しなければならないと決まっています。
見積りお礼メールの必要性
間違いなく見積書が届きましたという証を伝えるためにも、お礼メールは必要です。
送った相手もメールの宛先をしっかりと確認していますが、それでも本当に届いていて見てもらえているのか不安を感じています。
たとえば、プライベートでもメールやラインの返信がないと、不安に感じないでしょうか。
同じように会社のメールも、相手側は不安に感じています。
特にメールはさまざまなところから届くものでもあるため、もしかしたら見落とされているかもしれないと心配しています。
お見積もりお礼メールを送れば、間違いなく届いているとわかって安心です。
見積もりに関する記事はこちら
見積書へのお礼メールの書き方
見積もりのお礼メールの書き方にはパターンがいくつかあります。
少し考えたい場合、お断りしたい場合、このままお願いしたい場合などさまざまです。
お礼メールの書き方やその後発注が決まった時、お断りする時などいくつかのパターンを紹介していきます。
例文1
受領の段階でのメール
件名:お見積書につきまして
有限会社■■
×××様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の▲▲でございます。
「●●(見積もりの内容)」の見積書を拝受致しました。
早々に見積書をお送りいただき、誠にありがとうございました。
現在内容を確認しているところでございますが、ご返事致します。
○月×日(▲)までには改めてご連絡致します。
まずはお礼まで。
引き続き宜しくお願い致します。
(署名は省略)
例文2
社内で検討する際
件名:お見積書につきまして
有限会社■■
×××様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の▲▲でございます。
先日ご依頼いたしました「○○○○」のお見積書を拝受致しました。
突然のお願いにもかかわらず、丁寧にご対応いただきまして誠にありがとうございます。
お見積書の内容につきましては、早々に社内で精査させていただいたうえ、検討を進めてまいります。
確認事項が出た際には、ご相談することも出てくるかと存じますが
その際には、お力添えいただければ幸いです。
何卒宜しくお願い致します。
(署名は省略)
例文3
すぐに発注を依頼する場合
件名:お見積書につきまして
有限会社■■
×××様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の▲▲でございます。
先日は、ご多忙にもかかわらず、お見積書をお送りいただき、厚くお礼申し上げます。
「■■(見積もりの内容)」の件、上司から承諾を得ることができため、頂戴した見積書の通り正式に発注をお願い致したく存じます。
まずは発注書を送付致しますので、ご確認をお願い致します。
内容に不備などがございましたら、▲▲宛までご連絡をお願い致します。
引き続きのご対応、何卒宜しくお願い致します。
(署名は省略)
例文4
お断りする場合
件名:お見積書につきまして
有限会社■■
×××様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の▲▲でございます。
先日は、ご多忙にもかかわらず、お見積書をお送りいただき誠にありがとうございます。
社内にて、内容を慎重に検討させていただいた結果
誠に恐縮ではございますが、費用面での折り合いがつかず
今回は見送らせていただくことになりました。
せっかくご提案いただいた中で恐縮ではございますが、大変申し訳ございません。
何卒事情をご賢察のうえ、ご了承いただきますよう、お願い申し上げます。
お礼メールの注意点
お礼メールを送る際には、いくつかの注意点があります。
特に相手側は返事がどう来るのかドキドキしながら待っていますので、迅速な対応を心掛けましょう。
ここからは、注意点をいくつか紹介していきます。
24時間以内に対応
見積書を送ったにもかかわらず何も返信がなければ、不安な気持ちにさせてしまいます。
嫌な気持ちにさせないためにも、返信は24時間以内を心掛けましょう。
24時間といっても23時59分までではなく、営業時間内と考えます。
水曜日の朝にメールをもらった場合は、その日の夕方までに返信をしましょう。
時には予算の関係などで、すぐに社内で返事が出ない場合もあります。
その場合も正直に検討している旨を伝え、お礼メールをしましょう。
見積書をもらってから時が経ちすぎてしまうと、相手に良い印象を与えず感謝の気持ちも伝わりにくくなります。
社内検討で時間がかかる場合にも連絡
まだ詳しい返信ができない場合でも、何も返信をしないままにしてしまうと相手は不安になります。
時間がかかる旨もそのままメールで伝え、いつまでにであれば返事ができるのか伝えましょう。
相手も期日が載っていると、いつまで返事を待っていれば良いのかわかって安心します。
自社の状況だけを優先するのではなく、相手の立場に立って行動しましょう。
敬語フレーズに気を付ける
敬語には尊敬語、謙譲語、丁寧語などさまざまあり、難しく感じます。
しかし、ビジネスの場では敬語が間違いすぎていると、良い印象を持たれません。
時には失礼に感じられ、信頼感を失ってしまう可能性があります。
二重敬語、身内敬語にならないように、注意しましょう。
よく間違われる敬語フレーズ
丁寧に話そうとして、「仰っしゃられていた」と使うのは間違いです。
二重敬語になってしまうため、「仰っていた」と使います。
ほかにも「見積書をお受け取り致しました」も二重敬語になり、よく間違われるフレーズです。
「見積書を拝受しました」に言い換えましょう。
メールに関する記事はこちら
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まとめ
見積書の返信メールは、24時間以内にどんな状況であっても伝えることが重要です。
万が一自社の話し合いが長引きすぐに答えが出ない場合でも、その旨を伝えいつまでに返事できるかを伝えます。
だいたいパターンは決まっていますので、覚えておくと良いでしょう。
二重敬語など言葉の間違いもしやすいため、確認しながら文章を作成しましょう。
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