建設の現場で、電気通信工事施工管理技士として活躍したいと考えている方もいるかもれません。
比較的新しくできたばかりの資格ですので、受験内容や日程、資格取得をしたらどんなメリットがあるのか詳しくいまいちわからない方もいるのではないでしょうか。
電気通信工事施工管理技士を持っていると仕事上で有利になり重宝されます。
こちらでは、電気通信工事施工管理技士の受験内容や日程、資格取得した際のメリットについても紹介していきます。
電気通信工事施工管理技士とは
電気通信工事施工管理技士とは、建設現場でスムーズな電気関係の作業ができるように施工管理を行うため専任技術者として働ける国家資格です。
国で定めている資格なため、民間の資格取得よりも難しくなります。
ただ、さまざまある国家資格の中では、電気通信工事施工管理技士は比較的取得しやすい資格とも言われています。
無事に合格ができれば、専任技術者や監理技術者、主任技術者となり、電気通信に関わる工事がスムーズに行くように活躍が可能です。
電気通信は世の中になくてならないものですので、今後もますます需要が見込めます。
特に通信速度や品質を高めるために、インターネットやスマートフォンの回線も進化しています。
今後は、今主流4Gから新しい5Gが普及していくと見込まれていますので、切り替えの作業をはじめさまざまな場面で電気通信工事施工管理技士は活躍するでしょう。
年々電気工事の分野は高度化されていて、知識も豊富な人材が必要となりました。
電気工事施工管理技士との違い
電気通信工事施工管理技士のほかに似た言葉で、電気工事施工管理技士というものがあります。
似たような意味でそこまで変わらないと感じるかもしれませんが、細かく見ていくと仕事の内容に違いが出てきます。
電気通信工事施工管理技士の場合、ネーミングに通信が付いている通り携帯電話などの通信機器を使用する配線が主です。
電気工事施工管理技士は、電柱上の架空配線などを設置する工事を担当します。
特に利用する際の電力が違うため、施工に必要な材料も変わります。
試験の難しさにも差があり、電気工事施工管理技士は1級でも比較的合格率が高いです。
対して、電気通信施工管理技士は2級に比べて1級が難しくなってしまい落ちる割合も増えます。
施工管理技士に関する記事はこちら
電気通信工事施工管理技術検定の概要
電気通信工事施工管理技術検定を受ける際には、いくつかの試験があります。
国家資格の中でも比較的新しい資格です。
そこまで難しすぎる試験ではありませんが、簡単に受かるようなものではありません。
試験日までに知識をさらに身につけ、勉強することは大切です。
1級電気工事施工管理技術検定
電気工事施工管理技術検定には2級もありますが、それに比べると難易度が上がります。
知識もしっかりと身についていないと、質問に答えられなくなってしまいます。
試験範囲は決まっていますので、検定日当日まで基本を幅広く把握しておきましょう。
試験内容
試験では、電気通信工学に必要な知識を問われます。
設計書や無線電機通信設備などの知識から施工管理法の詳しい知識、法規まですべて範囲に含まれます。
ほかにも実地試験があり、こちらは記述式です。
ただマークシートで答えれば良いわけではないため、練習問題など場数を踏んで記述できるように対策することが大切です。
受験資格
受験資格は、自身の最終学歴や電気通信工事施工に関する実務経験年数がどの程度あるかで大きく変わってきます。
細かく受験資格の決まりがあるため、自身が該当しているかどうか確認してから申し込みを行いましょう。
試験科目
1級電気工事施工管理技術検定の試験科目は、電気通信工学、施工管理法、法規が主です。
試験日
試験日は、第一次検定と第二次検定があります。
令和4年の場合9月4日が第一次検定で、12月4日が第二次検定となっています。
令和5年以降も同じくらいの時期に開催されるでしょう。
申込時期は、令和4年の場合5月6日から5月20日と試験日よりも数ヶ月前と早かったので、来年以降も逐一チェックしておくと安心です。
2級電気工事施工管理技術検定
2級電気工事施工管理技術検定は、そこまで1級電気通信工場施工管理技術検定と変わるわけではありませんが、難易度が大きく変わります。
1級では幅広い知識が求められてしまいますが、2級では概略がわかっていれば解けやすい問題がほとんどです。
試験内容
2級電気工事施工管理技術検定では、実地試験では記述式で論文を書きます。
これまでに、自身が施工した経験を書く、工程管理の作成などについて書くなど、1級電気工事施工管理技術検定に比べると簡単です。
だからといって勉強しなくてもすぐに受かるような試験ではありませんが、ある程度勉強すれば受かるでしょう。
受験資格
こちらも1級電気工事施工管理技術検定と同様で、最終学歴と電気通信工事施工に関する実務経験年数で受験ができるかどうかが決まります。
細かく決まりがありますので、自身が該当しているかどうかをチェックしてから受験の申し込みをしましょう。
試験科目
1級電気工事施工管理技術検定と同じく、試験科目は電気通信工学、施工管理法、法規を中心に出題されます。
試験日
第一次検定の前期は、令和4年の場合6月5日でした。
第一次検定の後期、第二次検定は令和4年の場合11月20日です。
令和5年以降も同じような時期に試験日となる可能性がありますので、準備をしておきましょう。
資格取得によってできること
資格取得までは勉強をして技術の知識をさらに身につけなければならず大変ですが、晴れて資格取得ができれば仕事の幅も大きく広がります。
これまで以上にやりがいを持って仕事をこなすことができるでしょう。
目指すは1級ですが、2級であっても一般作業員に比べて待遇されます。
監理技術者や主任技術者になれる
何も持っていなければ一般作業員としてしか働けませんが、資格取得ができて特に1級が合格となると、現場で主任技術者や管理技術者となれます。
4,000万円以上の下請契約の場合、一般作業員だけでは作業ができません。
一般作業員の場合、人数によっては自身に割り振りが来ない現場も出てきて給料に影響を与える場合もありますが、管理技術者になれば必要とされやすく働く幅も広がります。
その分お給料も増えやすくなるでしょう。
企業の受注率アップ
電気通信工事施工管理技士の資格は、企業としてもメリットがあり、経営事項審査の技術力評価での点数をアップさせることが可能です。
資格を保有しているだけで、1人に対し5点も加算されるため評価がグンとアップします。
評価が良い企業だとわかれば、いくつかの企業があった場合、優先して仕事を割り振ってもらえるでしょう。
点数をほとんど持っていない企業よりも、しっかりと国家資格を保有していて知識のある人材が揃っているところへ受注したいと考えます。
施工会社によって入札制度を利用している場合も、電気通信工事施工管理技士の資格を持っているだけで有利に働きます。
施工管理技士の試験に関する記事はこちら
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まとめ
電気通信工事施工管理技士の資格を取得しようか迷っている方がいれば、ぜひ勉強をして取得したほうが得です。
自身にとっても有利になりますが、企業に対しても役立てます。
国家資格の中では比較的合格率は低くはないほうですので、勉強すれば1級の電気通信工事施工管理技士も夢ではありません。
まずトライしてみたい場合は、難易度が下がる2級電気通信工事施工管理技士からチャレンジしてみても良いでしょう。
今後も日本では電気通信は欠かせない分野なため、資格を取得して損はありません。