土木工事とは?具体的な種類や役立つ資格について解説!

土木工事とは?具体的な種類や役立つ資格について解説!

人々の生活を豊かにするために、土木工事は欠かせません。
水を溜めるのに必要なダム建設や皆が歩きやすいように道路を舗装してくれているのも、土木工事をしてくれる方々のおかげです。
どこまでが土木工事の範囲で、必要な資格は何かいまいち知らない方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、土木工事の種類や役立つ資格、内容について詳しく解説していきます。

土木工事とは

土木工事は、建物を作ること以外の建設工事を差します。 普段皆が利用している道路をはじめ、橋から空港までさまざまなものを造ります。
今快適に道を歩けて川がある場所にも橋がかかっていて水に濡れずに歩けるのは、土木工事のおかげです。
ほかにも、鉄道やダムなども造っています。

測量なども行っていていますし、建築物が問題なく安全に建つように基礎工事部分を造ることもあります。
今後も世の中から必要とされる仕事です。

土木工事の種類

土木工事とひとまとめにして括られていますが、その中身はいくつかの種類に分かれています。
建物が安全に使えるようにするためにも、土木工事は重要です。
ここからは、土木工事の種類について紹介していきます。

基礎工事

基礎工事とは、建物の土台となる基礎を構築する工事を指します。建物が丈夫で安全に住めるようにするためには、まず基礎が重要です。
この基礎がしっかりとしていないと、地震が来た時に建物が壊れやすくなるなど、さまざまな問題が起きてしまいます。

基礎工事では基盤をしっかりと造るために、技術を使っていきます。 まず元々水田であった場所など軟弱な地盤で建設する場合は、建物に被害が出ないように杭を追って建物を支えることが重要です。 この基礎工事を、杭基礎と言います。

ほかにも杭を使わずに直接地盤に基礎を造る方法もあります。 直接基礎を造る方法にはいくつか種類があり適切なものを選んで土台を造るのですが、ベタ基礎などを使う場合も多いです。 基本的には、配筋工事や打設工事を行い土台を造る場合がほとんどです。

基礎工事とは?種類や工程を徹底解説!

造成工事

高低差がある土地にそのまま建物を造ろうとしたら、地盤が凸凹で建てられません。
土地を平にして安定した建物を造るために、土留や石積をして高さを調節することを造成工事と言います。
高低差があるほかにも、変形してしまっている場合や地盤が軟弱な場合なども造成工事を行います。

外構工事

排水工事から造園工事を外構工事と呼んでいます。
建物を造る前に行わなければならない工事から、全て終わった後仕上に行う工事までさまざまです。
特に最近では玄関前の外構をコンクリートで埋めてポストを建ておしゃれな木々を植えるなどしている住宅も多いですが、これらの仕事を行います。
車を雨風から守る車庫なども造ります。

建築工事との違い

建築工事と土木工事は一見セットのようにも感じますし、大きく区別されてもいませんが、意味は違います。

土木は地面から下の工事を言い、建築は地面よりも上の建物を差している場合が多いです。
建築工事では、住宅を新築する、増築や改築などが含まれます。

ただ建築工事の中にも敷地内の塀や門を造ることが含まれますので、外構に関しては建築工事、土木工事の両方に当てはまると思っても間違いはないでしょう。

土木工事の内容

土木工事にはさまざまな内容があります。
建設に携わるには業種ごとに建設業許可の取得も必要になります。
ここからは、土木工事の内容にはどのような工事があるのか紹介していきます。

河川・海岸工事

最近ではひと昔前に比べて大雨も増え河川の氾濫も起きやすくなっていますが、これらの被害を食い止めるための工事を行っています。
全国にある河川の場所で水害を防げるように、堤防の強化をしています。
河川の工事にはいくつか種類があり、場所によっても内容が違うため技術も必要です。
上流や下流では水の動きも変わってくるため、箇所に合わせた抑制工や土砂を取り除く作業などを行います。

道路・トンネル工事

普段利用する道路やトンネル工事では、さまざまな工事に分かれます。
まず道路工事には、道路構造物工事、道路改良工事などがあります。

トンネル工事は、トンネル本体工事、シールド工事などです。
よく亀裂が入った道路などを直していますが、道路工事では砕石を使いローラー重機を使って踏み固めていきます。
トンネルは支柱でしっかりと支え壁が崩れないようにコンクリートで固める作業を行います。

橋梁工事

街中には川がさまざまな場所にあり、橋がないと向こう側まで行けないところがいくつもあります。
スムーズに進めるように橋を造る工事を、橋梁工事と言います。 さらに細かく分類すると、PCロックシェード橋梁工事やコンクリート構造物での橋台工事などです。
まず橋桁を造ってから、コンクリートなどを使用して道を造っていきます。

ダム工事

安定して飲み水を確保するために必要なダムですが、土砂やコンクリートを利用して作っていきます。
飲み水を確保するための貯水池ダムのほかに、砂防ダムも造ります。
貯水池は、たっぷりな水をためるためかなりの大きさのダムにしなければなりません。
規模が大きいダムが必要なため、まずは道路造りから始まります。

土地区画整理工事

住宅を安全に建てられるように土地をならすことを、土地区画整理工事と言います。
地面が凸凹になっていて高さにも差がある場所を、ならしてきれいに整えます。
重機なども使いながら、安心して家が建てられるように整備を行う工事です。

水道関連工事

主に上水道ではなく下水道の工事を担当します。
土木一式工事を行って、下水管を設置し水が使えるように整えます。

土木工事に必要な資格

ここからは土木工事に必要な資格について、いくつか説明していきます。
土木工事の仕事を目指している方も参考になるでしょう。

土木施工管理技士

土木施工管理技士は1級と2級があります。
1級は難しいですが、取得できれば主任技術者や管理技術者として活躍できます。 今土木施工管理技士の需要が高いので、仕事で困ることはありません。
まず1級に挑むのは不安だという方は、2級からチャレンジしてみても良いでしょう。
どちらも実務経験がないと資格が受けられないので、その点は注意が必要です。

土木施工管理技士とは?仕事内容や試験の内容を詳しく解説

技術士

国家資格となり、大変難しい試験です。
本格的に勉強をしないといけないですし、第二次試験を受ける際には実務経験が7年必要です。

資格を取得できれば、技術調査、設計、工事管理などの仕事ができます。
建設会社やコンサルタントとして活躍できます。

測量士

測量士の資格は国家資格ですが、難易度は普通です。
実務経験なども必要なく、試験に合格すれば測量計画を作成や実施できるようになり最高責任者として活躍できます。

コンクリート診断士

コンクリート診断士は民間資格になりますが、難易度は高いです。
資格を取得するための条件もいくつかあります。
取得ができたらコンクリート関係の仕事に携われるだけでなく、昇給しやすく転職でも有利に働きます。

舗装施行管理技術者

舗装施工管理技術者には1級と2級があり、1級の方が難易度が上がります。
実務経験や出た学校によって受験資格も変わってきます。
舗装施行管理技術者は、民間資格です。
道路は全国各地にあり重要なものですので、需要も高い資格です。

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まとめ

土木工事は、皆が快適に生活する際になくてはならない仕事です。
ひとまとめにして土木工事と呼んでいますが、その内容は豊富にあります。
種類も基礎工事だけでなく、造成工事や外構工事も入ります。
道路や橋の工事だけでなく、ダムや河川、土地区画整理工事などさまざまな工事を担当しているのも特徴です。
建物は建築工事の範囲内ですが、その他の特に地面から下の者に関してはすべて土木工事の中に入ります。
内容も多岐にわたるので、資格も豊富です。
技術士やコンクリート診断士をはじめ、持っていると有利な資格がさまざまあります。

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