近年、建築業界において見積書を作成する際に見積ソフトを使用する企業は増加しています。
多岐にわたる業務のなかで、見積書の作成に時間を割かれてしまうことは多いですよね。
少しでも作業時間を短縮させ、業務改善を実現するためにも見積ソフトの導入を考えている企業は多いのではないでしょうか。
この記事では数ある建築業向けの見積ソフトのなかから、おすすめを10選ご紹介しています。
選び方や導入のメリットも併せて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめ建築見積ソフト主要10選
まずは、おすすめの建設業向け見積ソフトをご紹介します。
価格帯や無料体験版の有無、それぞれのソフトの特徴など、ぜひこれからソフトを導入する際の参考にしてください。
建築・建設業の見積書作成なら『建築業向け管理システム アイピア』
「アイピア」は業務管理システムですが、他の見積ソフトと比較しても、簡単に見積書の作成ができるシステムです。
見積書作成にあたってアイピアで出来ることには、多階層見積の作成や過去の見積の取込など様々です。
さらに業務管理システムとして、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減できます。
特 徴
- 多階層見積の作成
- 過去の見積やマスタ(テンプレート)の取込
- 粗利の確保・自動計算
環境 | クラウド型 |
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価格 | 初期費用120,000~、月額10,000円~ |
体験版 | 無料体験版あり |
建築みつも郎17(KOBEC)
「建築積算みつも郎17」は建築積算見積ソフトです。
原価管理機能や簡単にできる金額調整機能など建築業における見積作成に欠かせない機能が備わっています。
さらに新機能として、粗利率から金額調整できる機能や、工事コメント機能が搭載されており、高い操作性が実現できます。
特 徴
- 6段階階層に対応
- 押印機能
- 粗利率からの金額調整機能
環境 | インストール型 |
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価格 | 80,000円(税抜) |
体験版 | 問い合わせ |
MtWin(イチホコンピュータ)
「MitWin」は複雑な建設工事の見積書を、わかりやすい画面や簡単な操作で作成することができるソフトウェアです。
大きな特徴は、実行予算・基準見積・提出見積の3種類の単価を有していることです。
作業中、常に定価に戻ることができるので、何回でも調整や検討を重ねることができます。
特 徴
- 実行予算・基準見積(定価)・提出見積の3単価構成
- 見積金額調整機能
- 7階層までサポート
環境 | インストール型 |
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価格 | 年間ライセンス16,500円、USBパッケージ63,800円、ワンインストールライセンス59,400円 |
体験版 | フリー版あり |
みつもりLIGHT(ビートンソリューション)
「みつもりLIGHT」は建築会社・建設会社・工務店向けの見積書作成アプリケーションです。
大きな特徴として操作性、機能性、カスタマイズ性の3点があります。
Excelの感覚で操作できる操作性の良さや、高い編集機能、見積書以外の様々な印刷物の作成・印刷が可能な柔軟さがポイントです。
特 徴
- Excel感覚で使える操作性
- 多様なパターンの帳票が作成できる機能性
- 見積書以外の必要書類の作成・印刷や画面の修正が可能なカスタマイズ性
環境 | インストール型 |
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価格 | 通常価格132,000円~ |
体験版 | あり(みつもりLIGHT Jr.) |
見積WING(アーキウィング)
「見積WING」は建築・設備・土木などの建設業全般に対応した、営業支援・見積・予算作成パッケージソフトです。
機能の特徴として検索・計算式などの呼び出し操作や商談履歴の保存など、見積書作成だけなく、顧客管理の機能も搭載しています。
特 徴
- Excel検索・計算式・小計などの呼び出し操作
- 顧客管理としての機能も充実
- 本社から営業所、現場事務所まで会社全体で情報共有ができる
環境 | インストール型 |
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価格 | 問い合わせ |
体験版 | 問い合わせ |
使える建築見積(日立システムズ)
「使える建築見積」は建築業向けの見積作成ソフトで、簡単な操作で実行予算の作成もできます。
部材などの明細が無い場合はその都度入力・登録できるので、使うほどに自社のデータが溜まり使いやすくなります。
使用するには同社の提供する中小企業向けクラウドサービスに契約する必要があるので、留意しておきましょう。
特 徴
- 単価一括修正により、簡単な見積金額の変更が可能
- 5階層まで対応
- 実行予算の作成により、利益を把握しながらの交渉ができる
環境 | クラウド型 |
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価格 | 1ユーザー月額5,000円 別途クラウドサービス費用、初期設定費用が発生 |
体験版 | 問い合わせ |
Kensuke Neo(アドバン)
「Kensuke Neo」は導入社数1000社以上を誇る建築見積作成システムです。
同社の仕上積算ソフトと連動すれば、積算結果を即座に転送することが可能なので、積算から見積まで二度手間なく行うことができます。
ネットワーク対応なので、1つの見積ファイルを各担当者がそれぞれ入力することも可能です。
これにより1人だけに負担が集中することを防ぎ、作業効率の向上が期待できます。
特 徴
- 仕上積算ソフトとの連動が可能
- Excelのような操作感で簡単見積作成
- ネットワーク対応により見積作成の分業が可能に
環境 | インストール型 |
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価格 | 問い合わせ |
体験版 | 問い合わせ |
みつもり主任(建築資料研究社)
「みつもり主任」は導入累計2万社を突破する、クラウド型の見積ソフトです。
全国の拠点で見積データを共有できるため、事務所や現場でいつでも見積を作成することができます。
見積書を自由に作成できる機能も充実しています。
例えば、端数処理設定や単価マスター更新機能、歩掛行作成機能など、見積作成のための機能が多数搭載されています。
特 徴
- 高度な見積作成機能
- クラウドによりいつでも、どこでも作業ができる
- ソフト連携によりさらなる業務効率化が可能
環境 | クラウド型 |
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価格 | 問い合わせ |
体験版 | あり |
やよいの見積・納品・請求書22(弥生)
「やよい」は、業務ソフト部門23年連続売上実績No.1の見積・納品・請求書作成ソフトです。
テンプレートを選択し、文字入力するだけで簡単に帳票を作成できる点や、様々な業種に合ったオリジナルの帳票を作成できる点など、「やよい」では簡単に、自由に見積書が作成できます。
万が一に備えてバックアップデータを「弥生ドライブ」で保管することができるので、リスク回避に効果的です。
サポートプランも充実しているので、初めて見積ソフトを利用する方も安心して導入することができます。
特 徴
- 簡単でシンプルな手順での見積書の作成
- 適格請求書等保存方式(インボイス制度)に対応
- 充実の「あんしん保守サポート」
環境 | インストール型 |
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価格 | 5,000円~(年間契約) |
体験版 | あり(30日間無料) |
Misoca(弥生)
「Misoca」は先ほどの「やよい」と同じく弥生株式会社が提供する、クラウド見積・納品・請求書サービスです。
「Misoca」の特徴は3ステップ、1分で見積書が作成できる手軽さにあります。
無料プランや、今なら初年度無償キャンペーンもあるので(2022年4月現在)、気軽に導入することができるのも魅力的です。
特 徴
- 3ステップ、1分での簡単な見積書の作成
- 見積から入金までの業務ステータスの管理
- 他の会計ソフトとのデータ連携が可能
環境 | クラウド型 |
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価格 | 年額8,000円~(月間請求書作成数15枚まで) |
体験版 | 月間請求書作成数5通までは無料プランあり |
ツカエル見積・納品・請求書オンライン(ジョブカン会計)
「ツカエル見積・納品・請求書オンライン」は、クラウド型の見積・納品・請求・領収書作成ソフトです。
紙の帳票に書き込むかのようなシンプルで直感的な入力方法、出先や自宅からでも可能なアクセス、マルチデバイス対応など、誰もが使いやすい点が特徴です。
アプリ画面から帳票をそのまま送信でき、さらに送信先の相手が閲覧したかの確認ができるため、取引先とのスムーズなやり取りも可能です。
特 徴
- 紙に書き込むようなシンプルな操作画面
- 細やかなニーズに応えるカスタマイズ機能
- 手軽な価格設定のため導入のハードルが低い
環境 | クラウド型 |
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価格 | 月額550円~(年間契約で5,500円~) |
体験版 | Proプランのみ30日間無料トライアルあり |
見積ソフトの選び方
一口に見積ソフトと言ってもその種類は豊富です。
実際に見積ソフトを導入する際にどのように選べば良いのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
必要な機能を備えているか、価格は適当かなど考慮しそれぞれ比較しながら、自社に最適な見積ソフトを選ぶ必要があります。
インストール型とクラウド型を選ぶ
見積ソフトは提供形態に応じて「インストール型」と「クラウド型」の2つに大きく分けることができます。
CASE01
インストール型
インストール型の見積ソフトは端末にインストールして使用します。
インストール型見積ソフトの特徴
- 処理速度が通信状態に影響されないため安定している
- 買い切りなのでランニングコストが安い
- 膨大なデータ量(多階層の見積)でも快適に操作できる
ただしパソコンに作成した見積データが保存されるため、情報共有が難しくなるというデメリットがあります。
CASE02
クラウド型
クラウド型の見積ソフトはインターネットを介して利用するものです。
クラウド型見積ソフトの特徴
- 端末に限定されず外出先で操作でき、コンビニなどでの印刷が可能
- 情報共有がスムーズにできる
- データの破損・紛失のリスクの削減
インストール型とは違い月額費用がかかるため、導入の際はその点を考慮する必要があります。
既存のシステムと連携できるか
既存のシステムと連携できるかというポイントも考慮すべき点です。
既に他の会計ソフトを導入している場合は、見積ソフトと連携ができるか、データの移行は可能なのか確認しておきましょう。
必要な機能を備えているか
導入したい見積ソフトに必要な機能が備わっているか、という点も重要です。
例えば、建築・建設業で見積ソフトを導入するならば、階層機能を備えたものが望ましいです。
もし階層機能の無い見積ソフトを選んでしまった場合は、買い替えすることもあるので、最初から階層機能の備わったソフトを選ぶと良いでしょう。
また何段階の階層にまで対応しているのかも、選ぶ際に注目するポイントです。
見積システムに関連する記事はこちら
見積ソフトを導入するメリット
なぜ建築業において見積ソフトが必要とされるのかお伝えしましたが、ここでは見積ソフト導入により得られる具体的なメリットをご紹介します。
業務の効率化や、経費の削減などが挙げられますが、他のメリットも含めて、以下で詳しくご紹介していきます。
業務の効率化
Excelを用いて見積書を作成する企業が多いですが、時間がかかることに加えて、入力ミスや入力漏れも考えられます。
見積ソフトでは、必要項目に入力するだけで自動的に見積作成することができ、簡単です。
その上、エクセルでの作成と比較して、記入間違えのリスクも減ります。
見積書の作成時間の大幅な短縮になるため、業務の効率化が期待できます。
経費削減
見積書の作成や保管をパソコンやインターネット上で行うことにより、ペーパーレス化を図ることができます。
これにより、紙媒体の時にかかっていた印刷代などを削減することが可能です。
また、見積作成の作業が簡略化されることによって、人件費の削減も狙えます。
リスク削減
見積ソフトの導入によって、様々なリスクの削減が期待できる点もメリットのひとつです。
例えばExcelを用いた見積書の作成では、データが破損してしまうというリスクが考えられます。
クラウド型の見積ソフトであれば、社内で簡単に情報の共有をすることが可能になるため、仮に誤ってデータを削除してしまったとしても、完全にデータが消えてしまうことはありません。
Excelでの見積作成に関連する記事はこちら
見積も作成できる!『建築業向け管理システム アイピア』
まとめ
どうしても見積書が複雑になってしまう建築業では、見積ソフトの導入によって得られるメリットはたくさんあります。
建築・建設業向けの見積ソフトには多種多様なものがありますが、提供形態や価格、細かな機能などのポイントを踏まえて比較すれば、自社に最適なソフトを選ぶことができます。
これから効率よく快適に業務を行うためにも、ぜひ見積ソフトの導入を検討してみてください。
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