施工管理の離職率は低い?高い?離職の原因や対策について解説

施工管理の離職率は低い?高い? 離職の原因や対策について解説

施工管理とは建設工事にあたって、発注者と施工を担当する建築業者や作業者とのコミュニケーションを取りながら、工程管理や安全管理、品質管理などを行い、納期通りに工事を完成させる役割を担う仕事です。
とてもやりがいのある仕事ですが、離職率はどうなのでしょうか。
施工管理の離職率の割合や離職の原因や対策についても解説していきます。

施工管理の離職率の現状

施工管理の離職率の現状を、建設業界全体の離職率と比較しながら見ていきましょう。

建設業界の離職率

厚生労働省による雇用動向調査によると、建設業の2022年度の離職率は10.5%でした。
2021年度は9.3%でしたので、前年比1.2%増と、わずかですが離職率が増えています。

施工管理の離職率

建設業の中でも施工管理の職に就いている方の離職率ですが、2級の施工管理職で離職率が年間で約10%、1級の施工管理職の離職率は年間で約5%とされており、入社後3年程度で退職する人が多いと言われています。
施工管理の離職率は、建設業界全体の離職率とほぼ同等で、職種的に特別に高いというわけではないようです。

もっとも、注目したいのが、入社後に短期間で離職しているという点です。
施工管理の仕事をするには、専門的な知識や技術を身につけ、資格試験に合格することや一定の実務経験などが求められるため、簡単になれるわけではありません。
そのため、短期間で離職してしまうというのは、自身にとってもそれまでの努力が無駄になってしまうなど大きな問題です。

一方、転職して他社で資格や能力、経験を活かすとなれば、離職された企業にとっては大きな損失です。 定着しない原因を突き止め、改善していくことが求められます。

施工管理の離職率が高い原因

短期間での離職は、人材育成コストが無駄になることや熟練の施工管理者が育たない原因となるため、企業にとっては大きな課題になります。
入社後3年程度で離職してしまう施工管理職が多い原因はどこにあるのでしょうか。

残業が多い・休日が少ない

施工管理の仕事は忙しく、1つの建設工事だけでなく、複数の建設工事を任され、複数の現場を同時並行的に管理していくことも少なくありません。
そのため、残業が多く、休日が少ないなど労働時間が長いことが問題です。
家族との時間が取れない、体力的、精神的にきついと離職していく方が多いです。

人間関係の悩み

施工管理者は発注者、元請会社、下請会社、孫請け会社、一人親方、工事現場の周辺住民など、建設工事に関わるあらゆる人と関わりを持ちます。
それぞれの要望が異なることや不満を言われるなど、板挟みになってしまうことも少なくありません。
自分より年上の職人や経験が豊富な職人なども多く、指示するのが難しいなど人間関係の悩みを抱える方は多いです。

評価基準が曖昧

施工管理は管理というプロセスの評価を受けるべきですが、実際にはトラブルなく工事が完成したという1点のみを評価されるケースも少なくありません。
企業によって評価基準がバラバラである場合や曖昧なので、自分の日々の仕事が適切に評価されないと感じる方も多いです。

給料が負担に見合っていない

評価基準が曖昧であり、残業や休日出勤が多く肉体的、精神的なストレスも多いわりに給料が負担に見合っていないと感じる方も少なくありません。
不満を感じ、適切な評価を受けられる職場へと転職を希望し、離職につながります。

離職率を下げるための対策

では、施工管理の離職率を下げるにはどうすればいいのでしょうか。
離職率を下げるための対策を検討していきましょう。

福利厚生が充実している

福利厚生は給料やボーナス以外にプラスαで、企業から提供されるものです。
社会保険に加入しているのは当然として、資格手当や資格取得支援制度、住宅手当や社宅の完備、スポーツクラブや保養所の格安利用、社員旅行などの福利厚生が充実していると、離職を思い留まるケースもあります。

勤務時間が適切に管理されている

残業が多いことや休日出勤の多さが離職原因の一つになっているので、勤務時間が適切に管理されていることが求められます。
単純に残業代や休日出勤手当を払えば良いのではありません。
いかに手当がもらえても、休みがないと体が疲弊し、精神的にもまいります。
自分の自由時間や家族との時間など、ワークライフバランスが取れるように勤務時間を適切に管理するようにしなくてはなりません。
そのためには、施工管理者を増やすなど人手不足の解消や施工管理者の育成などもしていく必要があります。

評価制度が明確である

施工管理の評価基準が曖昧なことが離職原因の一つになっていますので、評価制度を明確に定めることも大切です。
施工管理の仕事は、何を評価することが適切なのかを社内でしっかり議論し、建設業界の基準や大手建設会社の制度などを参考にしながら、仕事の内容をしっかり評価できる制度を定めましょう。

人材育成に注力している

施工管理の仕事をするには、施工管理の資格の取得をはじめ、経験を積んでいくことも大切です。
より高度な資格の資格取得支援をすることや関連資格の取得支援制度を設けるなど、スキルアップを積極的に支援する体制づくりも必要です。
資格を持っているからと任せてしまうのではなく、その資格や能力を活かせるよう、サポートしていくことも大切になります。
上司や先輩からのアドバイスやサポート、現場の職人とのコミュニケーションのサポートなど、個人任せにせず、丁寧にフォローしていきましょう。

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まとめ

施工管理の離職率の現状は、建設業界の離職率とほぼ同等ですが、短期間での離職率が高く、定着していないという問題があります。
施工管理の離職率が高い原因として、残業が多い・休日が少ないこと、人間関係の悩みが生じやすいこと、評価基準が曖昧なこと、給料が負担に見合っていないことが挙げられます。
離職率を下げるための対策として、福利厚生の充実、勤務時間の適切な管理、評価制度を明確に定めること、人材育成に注力し、サポート体制を強化することなどが必要です。

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